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2025/11/10 13:38 NEW!!

香港前場:ハンセン0.6%高で反発、上海総合は0.03%下落 無料記事

 週明け10日前場の香港マーケットは、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比161.22ポイント(0.61%)高の26403.05ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が77.48ポイント(0.84%)高の9345.04ポイントと反発した。売買代金は1140億7940万香港ドルとなっている(7日前場は1151億5160万香港ドル)。
 投資家心理がやや上向く流れ。米中貿易戦争の休戦がプラス材料だ。米中両政府は10日午後(日本時間)、互いにかけた追加関税を引き下げる予定だ。そのほか、米国は中国船などに対する入港料の徴収も10日から1年間延期。中国はガリウムやゲルマニウムなどレアメタル(希少金属)の米向け禁輸措置を停止する。
 一方、中国で9日に公表された物価統計は、消費者物価指数(CPI)が前年同期比プラス0.2%となり、9月のマイナス0.3%から上昇に転じている。消費活動が持ち直しつつあるとの見方は関連銘柄などにとっての追い風となったが、デフレ脱却の判断は時期尚早との声もあり、上値は限定された。先週7日に公表された10月の貿易統計では、米ドル建て輸出が予想外のマイナスに落ち込んでいる。それより先に報告された月次の経済統計でも、中国景気の停滞を示す内容が相次だ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、フィギュア・玩具の泡泡瑪特国際集団(ポップマート:9992/HK)が6.8%高、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が4.1%高、自動車大手の比亜迪(BYD:1211/HK)が4.1%高と上げが目立った。ポップマートは先週7日、ライブ配信の「放送事故」などを嫌気し5.9%安と急落している。報道によると、同社のライブ配信で自社製品が割高だと話すスタッフの会話が誤って流れた。
 セクター別では、消費関連が高い。ポップマートや蒙牛乳業のほか、免税店の中国旅遊集団中免(1880/HK)が13.2%、レストランの九毛九国際HD(9922/HK)が5.6%、老舗調味料メーカーの海天調味食品(3288/HK)が4.1%、組み立てキャラクター玩具の布魯可集団(325/HK)が1.8%、冷凍食品の安井食品集団(2648/HK)が1.6%ずつ上昇した。
 産金セクターもしっかり。山東黄金鉱業(1787/HK)が4.0%高、霊宝黄金(3330/HK)が3.3%高、中国黄金国際資源(2099/HK)が2.7%高、招金鉱業(1818/HK)が2.3%高で引けた。中国人民銀行(中央銀行)が10月、外貨準備に占める金資産を3万オンス(約0.93トン)積み増し、12カ月連続で買い付けたことが判明。金相場の高値安定が期待された。
 半面、半導体セクターはさえない。英諾賽科(蘇州)科技(2577/HK)が4.1%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)と華虹半導体(1347/HK)がそろって3.2%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が1.3%ずつ下落した。
 本土マーケットは小幅続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.03%安の3996.26ポイントで前場の取引を終了した。ハイテクが安い。インフラ関連、自動車なども売られた。半面、消費関連は高い。資源・素材、金融、不動産も買われた。



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