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2025/10/27 13:35 NEW!!

香港前場:ハンセン1.0%高で3日続伸、上海総合も1.0%上昇 無料記事

 週明け27日前場の香港マーケットは、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比267.19ポイント(1.02%)高の26427.34ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が88.75ポイント(0.95%)高の9452.69ポイントと3日続伸した。売買代金は1565億2910万香港ドルに拡大している(24日前場は1229億2990万香港ドル)。
 投資家のリスク選好が強まる流れ。米中貿易協議の進展が好材料だ。ベッセント米財務長官と中国の何立峰・副総理が25〜26日に閣僚級の貿易協議をマレーシアで開き、トランプ米大統領と中国の習近平・国家主席の直接会談に向けた「枠組み」をまとめた。報道によると、米国の中国製品に対する100%関税は撤回され、中国のレアアース(希土類)輸出規制厳格化は先送りされる。30日にAPEC(アジア太平洋経済協力会議)にあわせて開催される米中首脳会談で正式決定される見通しだ。中国製造業の業績成長もプラス。国家統計局は27日、9月の工業企業利益が前年同月比21.6%増と2カ月連続で大幅に増加し、2023年11月以来の伸びとなったことを明らかにした。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品開発受託機関(CRO)など創薬支援関連の上げが目立つ。無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が6.0%高、薬明生物技術(2269/HK)が3.3%高で引けた。CRO各社は米国でも事業展開しているため、米中関係の改善がプラスに働くと期待されている。無錫薬明康徳については、業績見通しの引き上げや、臨床研究サービス事業の売却で主力C事業に集中すると発表したことも好感された。ほか、指数構成以外のCRO銘柄では、薬明合聯生物技術(2268/HK)が4.5%高、康龍化成(北京)新薬技術(3759/HK)が3.4%高と買われている。
 中国の証券セクターも高い。交銀国際HD(3329/HK)が6.1%、中国国際金融(3908/HK)が4.5%、東方証券(3958/HK)が4.1%、招商証券(6099/HK)が3.8%ずつ上昇した。
 発電や設備の電力セクターも物色される。中国広核電力(1816/HK)が3.3%高、華能国際電力(902/HK)が2.2%高、華電国際電力(1071/HK)が2.1%高、ハルビン電気(1133/HK)が6.1%高、東方電気(1072/HK)が4.7%高、上海電気集団(2727/HK)が3.4%高で前場取引を終えた。
 半面、自動車セクターの一角は安い。広州汽車集団(2238/HK)が2.6%、理想汽車(2015/HK)が2.0%、吉利汽車(175/HK)が1.7%、北京汽車(1958/HK)が1.5%ずつ下落した。広州汽車集団に関しては、1〜9月期業績の赤字転落が嫌気されている。そのほか、モバイル端末・自動車メーカーの小米集団(1810/HK)が2.7%安。新発売のスマートフォン価格を発売翌日に値下げする中、価格競争の激化が懸念された。
 本土マーケットも3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比1.04%高の3991.35ポイントで前場の取引を終了した。ハイテクが高い。資源・素材、公益、インフラ関連、医薬、金融、不動産なども買われた。


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