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2018/08/15 13:44

香港前場:ハンセン1.5%安で4日続落、上海総合は1.3%下落 無料記事

 15日の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比422.29ポイント(1.52%)安の27330.64ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が205.55ポイント(1.91%)安の10538.76ポイントとそろって4日続落した。半日の売買代金は573億7000万香港ドルとなっている(14日前場の売買代金は502億3100万香港ドル)。
 人民元安などが逆風。上海外国為替市場では元安に下げ止まりの兆しがみられず、依然として約1年3カ月ぶりの水準で推移している。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、対米ドルの人民元レートを5営業日連続で元安方向に設定した。また、香港ドルの対米ドル相場では、香港金融当局が買い支えに動いたと伝えられたものの、引き続き許容変動幅(7.75〜7.85香港ドル)の安値下限近くで推移している。域内からの資金流出が警戒される状況だ。前日公表された7月の中国経済指標で、消費や投資の減速が鮮明化したことも引き続き売り材料視されている。
 ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が5.5%安、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が4.5%安、米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)が4.1%安と下げが目立った。このほかインターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が3.7%安と続落。同社が本日報告する予定の中間決算を巡っては、弱い内容になるとの観測が浮上している。
 ゼネコンや素材などインフラ関連セクターも安い。中国鉄建(1186/HK)が5.6%、中国中鉄(390/HK)が3.4%、中国交通建設(1800/HK)が2.2%、安徽海螺セメント(安徽コンチセメント:914/HK)が3.5%、中国建材(3323/HK)が2.4%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が4.4%、鞍鋼(347/HK)が3.0%ずつ下落した。中部・西部エリアで鉄道建設が加速する見通しと伝えられたものの、すでに当局がインフラ投資の拡大方針を明らかにしていたこともあり、好感する買いは限定的となっている。
 中国不動産セクターもさえない。中国金茂HD(817/HK)が4.5%安、中国恒大集団(3333/HK)が4.4%安、雅居楽集団HD(3383/HK)が4.0%安、広州富力地産(2777/HK)が3.5%安で引けた。中国国家統計局が15日公表した7月の主要70都市・新築住宅価格動向では、前月比の値上がり都市数が6月の63から65に増加。不動産引き締めの動きが拡大すると不安視された。
 空運セクターも売られる。中国南方航空(1055/HK)が5.3%安、中国国際航空(753/HK)が3.8%安、中国東方航空(670/HK)が2.9%安と値を下げた。空運各社は米ドル建て債務の比率が高いため、人民元安が逆風となっている。
 本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.31%安の2744.47ポイントで前場の取引を終えた。素材株が安い。医薬株、ハイテク株、消費関連株、不動産株、金融株など幅広く売られた。


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