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2018/08/16 17:52

香港大引:ハンセン0.8%安で5日続落、決算下振れでテンセントは3.0%安 無料記事

 16日の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比223.53ポイント(0.82%)安の27100.06ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が55.46ポイント(0.53%)安の10479.68ポイントとそろって5日続落した。ハンセン指数は約1年ぶりの安値水準に落ち込んでいる。売買代金は1245億3500万香港ドルとなった(15日の売買代金は1194億9600万香港ドル)。
 騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)の下げが全体相場の重し。前日引け後に公表した4〜6月期決算が予想外の減益となったことが嫌気され、同社株は3.0%安と続落した(一時5.1%安)。同社株は指数寄与度が大きいため、1銘柄でハンセン指数を76.5ポイント押し下げている。中国景気の先行き不安もくすぶる状況。直近で公表された中国経済指標では、消費や投資の減速が鮮明化している。ただ、下値は限定的。米中貿易交渉の期待感が強まるなか、指数はプラス圏に浮上する場面もみられた。中国商務部は16日、王受文副部長が今月末に代表団を率いて米国を訪問することをウェブサイトで公表。声明によれば、米国の招へいにより、マルパス米財務次官らと会談するという。
 業種別では、中国の自動車株がさえない。華晨中国汽車HD(1114/HK)が6.4%安、北京汽車(1958/HK)が4.0%安、広州汽車集団(2238/HK)が2.6%安、東風汽車集団(489/HK)が1.6%安と下落した。
 天然ガスや石油のエネルギー関連セクターも売られる。中国燃気HD(中国ガス:384/HK)が4.4%安、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.3%安、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.9%安で引けた。
 他の個別株動向では、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が7.5%安と後場に急落(前引けは2.0%高)。現地メディアが16日、「豚コレラの感染により、鄭州の養豚場が閉鎖された」と伝えたことが売り材料視された。今月3日には、遼寧省瀋陽市の養豚場で、家畜伝染病「アフリカ豚コレラ」の感染が中国で初めて確認されている。
 半面、通信関連セクターはしっかり。通信設備の中興通訊(ZTE:763/HK)と京信通信系統HD(2342/HK)がそれぞれ1.2%高、0.9%高、通信インフラ工事の中国通信服務(552/HK)が8.3%高と上昇した。2020年にも5G通信ネットワークの大規模な商用化が実現する――と改めて報じられている。
 小売や食品・飲料など消費関連セクターの一角も高い。百盛商業集団(パークソン・リテール:3368/HK)が3.5%、聯華超市(980/HK)が2.6%、統一企業中国HD(220/HK)が2.8%、康師傅HD(ティンイー:322/HK)が2.0%、中国蒙牛乳業(2319/HK)が1.6%ずつ上昇した。
 一方、本土マーケットは4日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.66%安の2705.19ポイントで取引を終えた。資源・素材がさえない。消費関連株、不動産株、自動車株、インフラ関連株、ガスや水道の公益株なども売られた。半面、金融株はしっかり。ハイテク株の一角も物色された。


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