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2018/07/27 13:35

香港前場:ハンセン0.04%安で続落、上海総合は0.06%下落 無料記事

 27日の香港マーケットは小幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比11.65ポイント(0.04%)安の28769.49ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が1.84ポイント(0.02%)安の11019.51ポイントとそろって続落した。半日の売買代金は365億1500万香港ドルに縮小している(26日前場の売買代金は443億800万香港ドル)。
 貿易戦争の警戒感がくすぶる状況。米中首脳が貿易問題で互いにけん制する発言を繰り返すなか、双方の通商交渉は難航すると不安視された。米欧が通商問題で歩み寄りをみせたことを受け、米政権は中国により強硬スタンスで臨むとの見方も流れている。もっとも、下値は限定的。中国の政策期待が持続し、指数はプラス圏に浮上する場面もみられた。米国との貿易摩擦で景気の下振れ圧力が強まっていることを背景に、中国人民銀行(中央銀行)は金融緩和スタンスに舵を切っている。貸し出しの拡大を促すため、一部市中銀行を対象に当局は資本要件を緩和するもよう――と伝えられた。
 ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が3.3%安、抗生物質・ビタミンC生産の石薬集団(1093/HK)が1.6%安、電力大手の電能実業(パワー・アセッツ・ホールディングス:6/HK)が1.2%安と下げが目立った。電能実業は26日引け後、6月中間期の2%増益を発表している。
 本土系不動産セクターの一角もさえない。万科企業(2202/HK)が1.4%安、広州富力地産(2777/HK)が1.6%安、中国金茂HD(817/HK)が1.0%安、首創置業(2868/HK)が0.8%安と下落した。各地で不動産引き締めの動きが広がっていることをネガティブ材料視している。
 半面、ゼネコンや建設素材、建機などインフラ関連セクターは高い。中国鉄建(1186/HK)が3.3%、中国中鉄(390/HK)が2.6%、中国交通建設(1800/HK)が2.0%、華潤水泥HD(1313/HK)が2.9%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が1.4%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が3.3%、鞍鋼(347/HK)が2.4%、中聯重科(1157/HK)が2.6%ずつ値を上げた。国務院(内閣に相当)は23日の常務会議で、インフラ建設を推進するスタンスを示している。業績拡大が意識された。
 石炭セクターもしっかり。中国神華能源(1088/HK)が2.5%高、中国中煤能源(1898/HK)が2.2%高、エン州煤業(1171/HK)が0.8%高と上昇した。石炭分野の供給サイド改革は下半期から加速される――との観測が強まっている。
 一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.06%安の2880.51ポイントで前場の取引を終えた。ハイテク関連株が安い。空運株、銀行株なども売られた。半面、消費関連株の一角、保険株、証券株、不動産株などは物色されている。



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