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2018/07/10 13:25

香港前場:ハンセン0.4%高で3日続伸、上海総合は0.1%安 無料記事

 10日の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比118.59ポイント(0.41%)高の28807.09ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が99.32ポイント(0.92%)高の10867.67ポイントとそろって3日続伸した。半日の売買代金は528億1600万香港ドルとなっている(9日前場の売買代金は535億4900万香港ドル)。
 米株高が追い風。昨夜の米株市場では、今週末から発表が本格化する企業決算への期待感で主要指標が3日続伸した(NYダウは約3週ぶりの高値を回復)。中国指標の上振れもプラス。朝方発表された6月の中国物価統計では、企業活動の目安となる生産者物価指数(PPI)が前年同月比で4.7%上昇し、市場予想の4.5%を上回った。
 ハンセン指数の構成銘柄では、石油大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が3.0%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が2.9%高、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が1.7%高、本土大手行の交通銀行(3328/HK)が1.6%高と上げが目立っている。吉利汽車に関しては、6月新車販売が前年同月比で45%増加したことを明らかにし、年間目標の達成に自信を示したことが手がかりとなった。
 空運、紙・パルプセクターも物色される。中国東方航空(670/HK)が2.8%高、中国南方航空(1055/HK)が2.4%高、中国国際航空(753/HK)が1.9%高、玖龍紙業(2689/HK)が4.3%高、理文造紙(2314/HK)が2.2%高と値を上げた。元安の一服が好感されている。空運各社はドル建て債務の比率が高く、紙製品各社は原料を輸入しているためだ。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を前日に比べ元高方向に設定。上海外国為替市場では、対米ドルの元相場が先月後半レベルにまで戻している。
 半面、ハイテク関連セクターは安い。ICファウンドリー中国大手の上海先進半導体製造(3355/HK)が5.1%、同業の華虹半導体(ファホンセミコンダクター:1347/HK)が4.3%、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が2.2%、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.0%、小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)が1.9%ずつ下落した。
 本土マーケットは3日ぶり小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.05%安の2813.71ポイントで前場の取引を終えた。ITハイテク関連株の下げが目立っている。消費関連株や金融株、発電株なども売られた。一方、空運株や紙・パルプ株、不動産株、自動車株、インフラ関連株などは買われた。



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