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2020/11/24 08:57

底堅い展開か、コロナワクチン早期普及観測が支え 無料記事

◆24日の香港マーケットは、コロナワクチンの早期普及観測で底堅い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややポジティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比1.1%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.2%高とそろって反発した。景気不安が薄らぎ、投資家心理が上向く。11月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は57.9となり、2014年9月以来の高水準を記録した。新型コロナウイルスワクチンの早期普及観測も追い風。米ファイザーが開発中のワクチンについて、早ければ12月11日にも接種が開始されるとの見通しが明らかとなった。経済活動の正常化が期待される中、シクリカル(景気敏感)銘柄の物色が再開している。金融株のほか、化学のダウ、石油のシェブロン、娯楽のディズニーなどの上げが目立った。半面、「巣ごもり消費」の恩恵を受けやすい銘柄群は値を下げている。
 一方、23日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が1.1%高と4日続伸。約3カ月ぶりの高値水準を回復した。投資家のリスク選好スタンスが強まる。中国の政策に対する期待感が続いたほか、商品市況高が追い風となった。WTI原油先物は先週末に反発し、23日の時間外取引でも高く推移している。20日のロンドン金属市場(LME)では、アルミや銅など主要産品が軒並み上昇した。
 コロナワクチン開発を巡っては、複数の企業で進展が伝わっている。上述した米ファイザーのほか、中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)が手がけるワクチンは12月にも中国保健当局が正式承認する見通しだと関係者の話として伝わった。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅く推移か。新型コロナ感染拡大の警戒感は依然としてあるものの、コロナワクチン普及の期待が投資家のセンチメントを上向かせそうだ。また、本土株に関しては、資金流入の実態もプラス。中国・香港間の相互取引スキームを通じた23日の売買では、香港経由の本土株売買が連日で買い越しとなった。資金流入規模は11月9日以来の規模となっている。


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