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2021/12/30 13:21

香港前場:ハンセン0.2%高で反発、上海総合は0.8%上昇 無料記事

 30日前場の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比48.34ポイント(0.21%)高の23134.88ポイントと反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が10.84ポイント(0.13%)高の8109.60ポイントと4日ぶりに反発した。売買代金は368億1330万香港ドルと低水準が続いている(29日前場は337億5150万香港ドル)。
 中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。国内景気の鈍化懸念がくすぶる中、当局は経済対策を強めるとの見方が根強い状況だ。国営メディアは29日、中国政府は一部の個人所得税減税を2年間延長する――と報じている。中国人民銀行(中央銀行)の資金供給スタンスもプラス。人民銀は30日、リバースレポ取引を通じ、満期到来分との差引で資金900億人民元を市場供給した。人民銀はこのところ、連日で厚めの資金供給を実施している。ただ、全体として上値は重い。指数は朝方、マイナス圏で推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が2.2%高、中国スポーツ用品大手の李寧(リーニン:2331/HK)と電子商取引(Eコマース)大手の京東集団(JDドットコム:9618/HK)がそろって1.8%高と上げが目立った。
 セクター別では、火力・原子力発電や重電の電力関連が高い。華電国際電力(1071/HK)が3.0%、中国広核電力(CGNパワー:1816/HK)が1.7%、東方電気(1072/HK)が4.4%、上海電気集団(2727/HK)が2.1%ずつ上昇した。
 中国証券セクターもしっかり。国聯証券(1456/HK)が2.1%高、中信証券(6030/HK)が1.2%高、広発証券(1776/HK)が1.0%高で前場取引を終えた。
 他の個別株動向では、新規株式公開した画像処理ソフト中国最大手の商湯集団(センスタイム・グループ:20/HK)が公募価格比11.4%高と急伸。2014年設立で人工知能(AI)関連企業の同社は、米財務省が「軍関連企業」リストに追加し、米国人による証券投資を禁じる方針を表明したことなどで上場が延期されていた。
 半面、中国不動産セクターは安い。中国恒大集団(3333/HK)が8.5%、広州富力地産(2777/HK)が3.4%、融創中国HD(1918/HK)が2.1%ずつ下落した。債務問題を巡る不透明感がくすぶっている。複数メディアが30日付で伝えたところによれば、中国恒大集団は28日に米ドル建て社債2本の利払い期日を迎えたが、まだ支払いは行われていないようだ。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.82%高の3626.58ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が高い。消費関連株、公益株、医薬品株、金融株、不動産株、インフラ関連株なども買われた。


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