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2021/10/25 13:27

香港前場:ハンセン0.1%高で続伸、上海総合は0.4%上昇 無料記事

 週明け25日前場の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比23.31ポイント(0.09%)高の26150.24ポイントと続伸する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は21.83ポイント(0.23%)安の9335.02ポイントと反落した。売買代金は635億4760万香港ドルとなっている(22日の前場は713億2880万香港ドル)。
 中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。財政部は22日、21年の専項債(公益事業向けに資金調達する特別地方債)発行枠を前倒しで消化する方針を明らかにした。また、懸念されている電力不足に関しても、政府の対策強化で改善しつつある。石炭先物価格も19日に記録したトン当たり1970人民元から、足もとでは1330人民元台に落ちついた。ただ、指数の上値は重い。不動産引き締めや新型コロナウイルス感染再拡大が懸念されている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が4.2%高、豚肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が3.3%高、電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が2.5%高と上げが目立った。
 セクター別では、発電や重電の電力が高い。華潤電力HD(836/HK)が5.2%、中国電力国際発展(2380/HK)が4.0%、東方電気(1072/HK)が12.5%、ハルビン電気(ハルビン・エレクトリック:1133/HK)が9.5%ずつ上昇した。
 インフラ建設関連も物色される。ゼネコンの中国中鉄(390/HK)が1.8%高、エンジニアリングの中国冶金科工(1618/HK)が2.6%高、鉄鋼の馬鞍山鋼鉄(323/HK)が1.7%高で引けた。
 半面、中国不動産セクターは安い。碧桂園HD(2007/HK)が3.2%、中国海外発展(688/HK)が3.1%、龍湖地産(960/HK)が2.6%ずつ下落した。全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会は23日、国務院に対して、不動産税(個人向け固定資産税)を一部都市で試験導入する権限を与えることを決定。格差是正を目指す「共同富裕」の一環として、政府は「不動産税」の本格導入に着手する。
 エアラインや代理店など旅行関連セクターもさえない。中国東方航空(670/HK)が2.9%安、中国国際航空(753/HK)が2.7%安、中国南方航空(1055/HK)が1.7%安、携程集団(トリップドットコム・グループ:9961/HK)が3.3%安、同程芸龍HD(トンチェン・イーロン・ホールディングス:780/HK)が2.7%安で前場取引を終えた。当局は24日、新型コロナの国内感染がさらに拡大する可能性が高まっていると警告。そのうえで、省をまたいだ移動などを控えるよう呼びかけた。観光名所の一部は閉鎖されている。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.38%高の3596.06ポイントで前場の取引を終了した。エネルギー株が高い。発電株、インフラ関連株、自動車株、ハイテク株、素材株も買われた。半面、不動産株は安い。金融株、医薬品株、食品飲料株も売られた。



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