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2022/02/09 13:31

香港前場:ハンセン2.0%高で反発、上海総合は0.4%上昇 無料記事

 9日前場の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比478.67ポイント(1.97%)高の24808.16ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が200.06ポイント(2.35%)高の8713.36ポイントとそろって反発した。売買代金は785億2400万香港ドルとなっている(8日前場は724億6560万香港ドル)。
 中国経済対策の期待感が相場を押し上げる流れ。中国人民銀行(中央銀行)は8日、保障性賃貸住宅(中低所得者向け住宅)向け融資に関し、「制限対象に含まない」とする声明を発表している。人民銀は昨年1月、不動産デベロッパー向け融資を一定水準まで減らすよう市中銀行に指示していたが、緩和に舵を切った格好だ。当局はこのところ、インフラプロジェクトの加速など景気テコ入れスタンスを鮮明化している。米株高も追い風。昨夜の米市場では、主要企業の好決算を手がかりに、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.3%高と反発した。ADR上場する中国ネット株も軒並み買われている。香港では「ニューエコノミー」関連銘柄で構成されるハンセン科技指数が3.1%高と反発し、他の指数をアウトパフォームした(構成銘柄30のうち27が上昇)。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄に買いが先行。動画配信プラットフォーム大手のビリビリ(9626/HK)が8.8%高、Eコマース中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が6.1%高、インターネット検索中国最大手の百度集団(バイドゥ:9888/HK)が5.2%高と上げが目立っている。アリババに関しては、ソフトバンクグループ(SBG:9984/東証1部)による保有株売却の懸念後退もプラス。SBGの孫正義・社長は8日の決算説明会で、保有するアリババ株を大量売却していないと説明した。
 管理サービスやデベロッパーの中国不動産セクターも高い。碧桂園服務HD(6098/HK)が3.9%、世茂服務HD(873/HK)が3.7%、雅生活智慧城市服務(3319/HK)が3.3%、世茂集団HD(813/HK)が6.9%、融創中国HD(1918/HK)が3.4%ずつ上昇した。
 中国自動車セクターも急伸。小鵬汽車(9868/HK)が11.5%高、広州汽車集団(2238/HK)が6.5%高、比亜迪(BYD:1211/HK)が4.1%高で引けた。小鵬汽車については、深セン・香港の証券相互取引で対象銘柄に採用されたことが手がかり。本土投資家の買いが期待された。広州汽車集団は販売好調も支援材料。今年1月の新車販売は前年同月比で9.2%増加し、3ヵ月連続のプラス成長を達成した。
 非鉄関連の銘柄群も物色される。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が13.6%高、五鉱資源(ミンメタルズ・リソーシズ:1208/HK)が7.0%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.0%高、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が3.3%高で前場取引を終えた。資源高を材料視。昨夜のロンドン金属取引所(LME)では、アルミ先物が約13年ぶりの高値水準に上昇した。
 一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.40%高の3466.37ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が高い。素材株、不動産株、医薬品株、公益株、運輸株、娯楽・メディア株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。銀行株、半導体株も売られた。



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