/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2022/02/10 13:25

香港前場:ハンセン0.5%安で反落、上海総合は0.1%下落 無料記事

 10日前場の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比119.97ポイント(0.48%)安の24710.02ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が23.39ポイント(0.27%)安の8699.94ポイントとそろって反落した。売買代金は691億6590万香港ドルとなっている(9日前場は785億2400万香港ドル)。
 新型コロナウイルス感染再拡大の影響が不安視される流れ。香港政府によれば、9日の新規感染確定者は前日から倍増し、過去最多を再び更新している。行動抑制のさらなる強化が警戒された。格付会社のフィッチ・レーティングは最新リポートで、「香港の『ゼロコロナ』政策が23年まで継続する可能性がある」と指摘。2022年域内総生産(GDP)成長率予想を3.0→1.5%に1.5ポイント下方修正した。昨夜の米ハイテク株高や、中国経済対策の期待感などで買い先行したものの、上値は重く、指数は中盤からマイナスに転じている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が7.4%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が2.6%安、電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が2.4%安と下げが目立った。そのほか、香港に拠点を置く金融や公益の銘柄群も軟調に推移している。
 セクター別では、香港の消費関連が安い。輸入食品小売チェーンのCEC国際HD(CECインターナショナル・ホールディングス:759/HK)が2.8%、化粧品販売店チェーンの莎莎国際HD(ササ・インターナショナル・ホールディングス:178/HK)が2.0%、宝飾小売チェーン大手の周大福珠宝(1929/HK)が1.2%ずつ下落した。
 マカオ・カジノもさえない。澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が2.3%安、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が1.7%安、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が1.3%安で引けた。
 半面、中国不動産セクターは高い。広州富力地産(2777/HK)が7.3%、世茂集団HD(813/HK)が5.9%、融創中国HD(1918/HK)が5.8%、中国恒大集団(3333/HK)が3.0%ずつ上昇した。債務問題の不安がやや後退。資金繰り悪化に直面している世茂集団は、総額13億5000万米ドル(約1560億円)のシンジケートローンを巡り、債権行から返済猶予の了承を取り付けたもようだ。また、巨額の債務を抱える中国恒大は、建設工事の全面再開と引き渡しの加速を最重要業務と位置付ける方針と伝わっている。資金回収を急ぎ、債務返済を進める構えだ。
 非鉄や鉄鋼、セメントの素材セクターもしっかり。江西銅業(358/HK)が4.6%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が3.4%高、鞍鋼(347/HK)が2.6%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が1.5%高、中国建材(3323/HK)が4.5%高、華潤水泥HD(1313/HK)が1.7%高と値を上げた。
 一方、本土マーケットは4日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.10%安のポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が安い。医薬品株、消費関連株なども売られた。半面、不動産株は高い。資源・素材株、公益株、運輸株、金融株も買われた。



内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース