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2022/02/07 13:48

香港前場:ハンセン0.3%安で3日ぶり反落、上海総合は1.9%上昇 無料記事

 週明け7日前場の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比76.24ポイント(0.31%)安の24497.05ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が26.95ポイント(0.31%)安の8557.42ポイントとそろって3日ぶりに反落した。売買代金は670億3280万香港ドルとなっている(4日前場は651億3460万香港ドル)。
 香港域内の行動規制強化が不安視される流れ。香港では新型コロナウイルスが再びまん延し、足もとでは一日当たりの新規感染者数がコロナ流行以来で最多を更新している。一部の香港政府機関では、在宅勤務が命じられ、民間企業もそれに追順する状況だ。また、資源高などを背景に、インフレ高進の警戒感もくすぶっている。米国や欧州などでは急ピッチに金利が上昇し、金融引き締めの加速も警戒された。中国経済対策の期待感が持続する中、ハンセン指数などは買い先行したものの、程なくマイナスに転じている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、Eコマース中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が3.7%安、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が3.5%安、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が2.6%安と下げが目立った。そのほか、香港拠点の不動産や公益などの銘柄群も軟調に推移している。
 セクター別では、スマートフォン部材や半導体などハイテク関連が安い。上記した瑞声科技HDのほか、丘タイ科技(Qテクノロジー:1478/HK)が2.6%、舜宇光学科技(2382/HK)が2.4%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が4.7%、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が2.3%、華虹半導体(1347/HK)が1.2%ずつ下落した。
 酒造や食品の銘柄群もさえない。青島ビール(168/HK)が2.2%安、華潤ビールHD(291/HK)が2.1%安、百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が1.2%安、日清食品(ニッシン・フーズ:1475/HK)が2.0%安、中国旺旺HD(151/HK)が1.2%安で引けた。
 半面、ゼネコンや素材などインフラ建設関連は高い。中国鉄建(1186/HK)が4.5%、中国中鉄(390/HK)が2.9%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が3.4%、中国建材(3323/HK)が2.1%、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が3.7%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が1.9%ずつ上昇した。業績改善の期待が強まる。各地の大型インフラプロジェクトに関し、春節休暇中も工事が継続していると伝わった。今年1月の専項債(公益事業向けに資金調達する特別地方債)発行額は、前月比で倍増の6989億人民元(約12兆6500億円)にまで拡大している。
 石油や石炭、天然ガスのエネルギー関連もしっかり。中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.4%高、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.3%高、中国中煤能源(1898/HK)が2.0%高、エン鉱能源集団(ヤンクアン・エナジー・グループ:1171/HK)が1.7%高、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が1.2%高、新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が1.1%高で前場取引を終えている。原油高が追い風。WTI原油先物は2.3%高と6日続伸し、一時、2014年9月以来、約7年4カ月ぶりの高値を付けた。
 他の個別株動向では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が1.6%高。通期業績の利益倍増見通しが材料視された。同社によれば、コロナ関連プロジェクトが収益拡大に寄与したという。
 一方、春節連休明けの本土マーケットは3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.91%高の3425.52ポイントで前場の取引を終了した。エネルギー株が高い。公益株、素材株、金融株、インフラ関連株、ハイテク株、消費関連株、医薬品株、不動産株なども買われた。



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