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2021/10/27 13:34

香港前場:ハンセン1.5%安で続落、上海総合は0.9%下落 無料記事

 27日前場の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前日比396.26ポイント(1.52%)安の25642.01ポイントと続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が163.66ポイント(1.77%)安の9095.77ポイントと3日続落した。売買代金は679億6010万香港ドルとなっている(26日の前場は615億4020万香港ドル)。
 米中関係の悪化懸念が再燃する中、投資家のリスク回避スタンスが強まる流れ。米連邦通信委員会(FCC)は26日、安全保障上の懸念があるとして、通信キャリア中国大手の中国電信(チャイナ・テレコム:728/HK)に与えていた米国事業免許を取り消すと発表した。中国経済の回復鈍化も警戒される。国内では新型コロナウイルス感染が再び拡大しつつあり、行動規制も一部で強化された。中でも内モンゴルでは、都市封鎖により観光客約9700人が足止めされたと伝わっている。指数は徐々に下げ幅を広げた。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄に売りが先行。ハンセン科技指数は3.3%安と他の指数をアウトパフォームした。組み入れウエート上位の「ATMX」銘柄では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)と騰訊HD(テンセント:700/HK)がそろって3.1%安、美団(メイトゥアン:3690/HK)が4.1%安、小米集団(シャオミ:1810/HK)が2.5%安と値を下げている。
 半導体セクターも安い。上海復旦微電子集団(1385/HK)が7.3%、華虹半導体(1347/HK)が5.2%、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が2.2%ずつ下落した。半導体パッケージング・テスティング機器大手のASMが公表した7〜9月期決算は利益が4倍に拡大し、売上高は上振れたものの、好感する買いは限定されている。
 石炭・石油セクターもさえない。中国中煤能源(1898/HK)が3.4%安、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.3%安、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.0%安で引けた。石炭株については、当局の価格統制スタンスも引き続き売り材料視されている。中国国家発展改革委員会(発改委)は26日、石炭価格を長期的に安定化する仕組みを検討していると発表した。
 半面、火力・風力発電、電力設備の銘柄群は高い。華電国際電力(1071/HK)が8.1%、華能国際電力(902/HK)が7.9%、龍源電力集団(916/HK)が3.0%、新疆金風科技(2208/HK)が10.1%、ハルビン電気(1133/HK)が4.0%ずつ上昇した。華電国際電力と華能国際電力が発表した1〜9月期決算は、それぞれ減益を強いられたものの、嫌気する売りはみられていない。他方、風力発電プラント大手の新疆金風科技が公表した1〜9月期業績は、46%増益と好調だった。
 そのほかにも業績動向を手がかりにした物色がみられる。リチウム電池素材メーカーの江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が2.3%高。同社の1〜9月期決算は利益が7倍に拡大した。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.92%安の3564.71ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が安い。医薬品株、不動産株、資源・素材株、ハイテク株なども売られた。半面、発電株は高い。保険株の一角も買われた。



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