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2021/12/09 17:41

香港大引:ハンセン1.1%高で3日続伸、本土系銘柄に買い 無料記事

 9日の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比257.99ポイント(1.08%)高の24254.86ポイントと3日続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は134.87ポイント(1.58%)高の8657.77ポイントと反発した。売買代金は1251億8130万香港ドルとなっている(8日は1161億1810万香港ドル)。
 中国景気の過度な鈍化懸念が薄らぐ流れ。当局は景気重視のスタンスに舵を切った――との見方が広がった。中国人民銀行(中央銀行)が預金準備率を引き下げたことに続き、銀行貸し出しの指標となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」も引き下げられるとの観測が流れている(月に一度、原則20日に公表)。人民元高も追い風。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を約3年7カ月ぶりの元高・ドル安水準に設定した。上海外国為替市場でも元高が進んでいる。市場関係者の間では、輸入物価高を抑えるため(インフレ抑制)、「当局は元高を容認している」との声も聞かれた。朝方公表された2021年11月の物価統計はまちまちの内容。消費者物価指数(CPI)の上昇率は上振れたものの、生産者物価指数(PPI)は下振れた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が6.4%高、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が6.1%高、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(カントリー・ガーデン・サービス・ホールディングス:6098/HK)が4.5%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が4.3%高と上げが目立った。
 セクター別では、不動産関連が高い。上記した碧桂園服務のほか、デベロッパーの融創中国HD(1918/HK)が5.1%、中国恒大集団(3333/HK)が4.0%、龍湖地産(960/HK)が2.9%ずつ上昇した。流動性危機に直面した中国恒大に関しては、デフォルト状態に陥った恐れがあると伝えられているものの、本日のところは買いが優勢となっている。
 中国証券セクターもしっかり。中信建投証券(CSCフィナンシャル:6066/HK)が3.3%高、中信証券(6030/HK)が2.7%高、広発証券(1776/HK)が2.5%高と値を上げた。
 食品飲料や酒造、スポーツ用品、家電など消費セクターも物色される。中国旺旺HD(151/HK)が4.0%高、華潤ビールHD(291/HK)が2.3%高、李寧(リーニン:2331/HK)が2.2%高、創維集団(スカイワース・グループ:751/HK)が18.6%高で引けた。
 一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.98%高の3673.04ポイントで取引を終了した。金融株が相場をけん引する。消費関連株、不動産株、医薬品株、ハイテク株、資源・素材株なども買われた。



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