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2021/11/01 13:34

香港前場:ハンセン1.1%安で5日続落、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 週明け1日前場の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比278.37ポイント(1.10%)安の25098.87ポイントと5日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が75.64ポイント(0.84%)安の8886.09ポイントと6日続落した。売買代金は817億1610万香港ドルに拡大している(10月29日の前場は621億7560万香港ドル)。
 中国景況感の悪化が投資家心理を冷やす流れ。10月31日に公表された10月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)は49.2となり、市場予想(49.7)に反して前月の49.6から低下した。景況判断の分かれ目となる50を前月に続き割り込んでいる。新型コロナウイルス感染の再拡大もあり、市場の一部からは、年内のさらなる悪化も予想された。取引時間中に公表された民間集計の製造業PMIは上振れたものの、景気鈍化の警戒感は払しょくされていない。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が6.8%安、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が6.1%安、火鍋チェーン大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が5.0%安と下げが目立った。
 セクター別では、非鉄や鉄鋼、セメントなど景気動向に敏感な素材が安い。新疆新キン鉱業(3833/HK)が3.8%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.1%、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が1.9%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が1.8%、中国建材(3323/HK)が5.2%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が2.5%ずつ下落した。
 自動車セクターもさえない。長城汽車(2333/HK)が3.6%安、比亜迪(BYD:1211/HK)が2.6%安、吉利汽車HD(175/HK)が2.4%安で引けた。充電池・自動車メーカーのBYDに関しては、ディスカウント価格の増資計画が嫌気されている。
 半面、中国銀行・保険セクターは逆行高。交通銀行(3328/HK)が2.2%、招商銀行(3968/HK)が1.4%、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)が3.0%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が1.5%ずつ上昇した。
 そのほか、取引再開した太陽光発電素材メーカーの保利協キン能源HD(GCLポリー・エナジー:3800/HK)が前営業日比62.6%高。同社株は決算発表の遅延で4月1日付で取引を一時停止していたが、先週10月25日に遅れていた決算を全て開示し、本日再開した。直近の2021年6月中間決算では、売上高が前年同期比で22.3%増加し、純損益は黒字に転換している。
 一方、本土マーケットは小幅続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.07%高の3549.93ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が高い。金融株、公益株、インフラ関連株、メディア関連株なども買われた。半面、消費関連株は安い。資源・素材株、運輸株、不動産株、医薬品株も売られた。



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