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2021/11/29 13:30

香港前場:ハンセン0.5%安で続落、上海総合は0.04%下落 無料記事

 週明け29日前場の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比124.09ポイント(0.52%)安の23956.43ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が25.94ポイント(0.30%)安の8550.13ポイントとそろって続落した。売買代金は827億7270万香港ドルに拡大している(26日前場は659億2170万香港ドル)。
 新型コロナ変異ウイルス(オミクロン)の感染拡大が警戒される流れ。感染はアフリカから英国、ドイツ、香港、オーストラリアなどにも拡大し、一部の国では渡航制限が強化されている。世界経済回復の足かせになると懸念された。ただ、下値は限定的。先週からの下げが急ピッチだったこともあり、自律反発狙いの買いなどで指数はプラス圏に浮上する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が7.8%安、同業の金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が6.3%安、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が7.7%安と下げが目立った。カジノ株については、コロナ感染拡大のほか、マカオのカジノ・ジャンケット(仲介業者)大手、太陽城集団HD(サンシティ・グループ・ホールディングス:1383/HK)の創業者で、取締役会主席のアルヴィン・チャウ氏が逮捕されたことも売り材料視されている(太陽城集団株は取引を一時停止)。美団に関しては、7〜9月期決算の赤字転落が嫌気された。
 セクター別では、空運が安い。中国国際航空(753/HK)が4.3%、中国南方航空(1055/HK)が3.9%、国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が3.0%、中国東方航空(670/HK)が2.8%ずつ下落した。
 香港の消費セクターもさえない。利福国際集団(1212/HK)が3.9%安、CEC国際HD(CECインターナショナル・ホールディングス:759/HK)が3.0%安、莎莎国際HD(ササ・インターナショナル・ホールディングス:178/HK)が1.7%安と値を下げた。
 半面、海上輸送やコンテナ生産・リースの海運セクターはしっかり。中遠海運HD(1919/HK)が8.6%高、東方海外(316/HK)が4.7%高、太平洋航運集団(2343/HK)が4.2%高、勝獅貨櫃(シンガマス・コンテナ:716/HK)が2.7%高、中遠海運発展(2866/HK)が1.4%高で前場取引を終えた。
 発電や設備の電力セクターも高い。中国電力国際発展(2380/HK)が11.5%、華電国際電力(1071/HK)が2.9%、ハルビン電気(ハルビン・エレクトリック:1133/HK)が12.3%、東方電気(1072/HK)が6.7%ずつ上昇した。
 一方、本土マーケットは小幅ながら3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.04%安の3562.70ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が安い。空運株、資源・素材株、金融株なども売られた。半面、医薬品株は高い。消費関連株、公益株、海運株、半導体株も買われた。



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