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2021/12/13 13:37

香港前場:ハンセン1.0%高で反発、上海総合も1.0%上昇 無料記事

 週明け13日前場の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比242.41ポイント(1.01%)高の24238.13ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が80.91ポイント(0.94%)高の8659.24ポイントとそろって反発した。売買代金は743億2200万香港ドルにやや拡大している(10日前場は610億7520万香港ドル)。
 中国経済対策の期待感が強まる流れ。先週閉幕した翌年の経済政策方針を決める重要会議「中央経済工作会議」では、新たな減税・コスト削減策を実施し、内需拡大を促す方針が確認された。これについて専門家は、来年の早い時期に財政刺激策が強化される――との見通しを示している。専門家はまた、不動産投機を抑制する基本方針は堅持される一方、今年打ち出されたプラットフォーム企業、教育産業、カジノ業者などに対する過度な締め付けは、ひとまず薄らぐ可能性があると指摘した。(亜州リサーチ編集部)
 プラットフォームを運営するネット株に買いが先行。ハンセン科技指数は1.3%高と他の指数をアウトパフォームした。主要な関連銘柄では、美団(メイトゥアン:3690/HK)が4.4%高、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が3.1%高、騰訊HD(テンセント:700/HK)が2.6%高と値を上げている。そのほか、医療アプリの平安健康医療科技(1833/HK)が6.0%高。上場以来で初めての自社株買いが材料視されている。同社は13日、自社株価が過小評価されているとの判断で実施を決めたと発表した。
 ゼネコンや建機、セメント、鉄鋼などインフラ建設関連も高い。中国中鉄(390/HK)が3.5%、中国交通建設(1800/HK)が2.8%、中国鉄建(1186/HK)が2.0%、中聯重科(1157/HK)が9.8%、中国龍工HD(3339/HK)が4.3%、中国建材(3323/HK)が6.7%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が6.0%、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が5.2%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が3.8%ずつ上昇した。
 中国発電セクターも急伸。華潤電力HD(836/HK)が7.4%高、華能国際電力(902/HK)が4.8%高、中国電力国際発展(2380/HK)が3.6%高で引けた。
 半面、中国不動産セクターは安い。世茂房地産HD(813/HK)が13.4%、融創中国HD(1918/HK)が4.5%、中国恒大集団(3333/HK)が2.8%ずつ下落した。民営大手のデフォルト(債務問題)も引き続き売り材料視されている。中国恒大に関しては、格付け大手のフィッチ・レーティングスが9日、部分的なデフォルトに認定したと発表した(部分的なデフォルトとは、清算型倒産手続きが開始されていなく、事業停止にも至っていない状態を指すという)。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.00%高の3702.88ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が高い。資源・素材株、インフラ関連株、公益株、ハイテク株なども買われた。半面、不動産株は安い。銀行株、空運株も売られた。


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