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2021/09/07 13:34

香港前場:ハンセン0.6%高で続伸、上海総合は0.8%上昇 無料記事

 7日前場の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前日比158.55ポイント(0.61%)高の26322.18ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が81.43ポイント(0.87%)高の9452.58ポイントとそろって続伸した。半日の売買代金は779億4320万香港ドルとなっている(6日の前場は857億3660万香港ドル)。
 中国経済対策に対する期待感が相場を支える流れ。中国の劉鶴・副首相は6日、「民営経済の発展を支援する方針・政策は現在も変わっておらず、今後も変わらない。習近平・国家主席はデジタル経済の発展を重視している」と発言した。中国指標の改善も追い風。取引時間中に公表された今年8月の貿易統計は、輸出と輸入の伸びがそろって上振れた。なかでも人民元建て輸出は15.7%拡大し、前月実績(8.1%増)を大幅に上回っている。(亜州リサーチ編集部)
 プラットフォームを有するネット株が全体相場をけん引。ハンセン科技指数は1.6%高と続伸した。構成する関連銘柄では、快手科技(クアイショウ・テクノロジー:1024/HK)が8.4%高、美団(メイトゥアン:3690/HK)が4.5%高、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.7%高、百度集団(バイドゥ:9888/HK)が2.4%高などと値を上げている。上述したように、中国副首相が民営企業を引き続き重視しているとのスタンスを強調したため、ネット企業に対する締め付け懸念がひとまず薄らいだ。
 港湾・海運、コンテナ、物流など運輸関連セクターもしっかり。廈門国際港務(アモイ国際港務:3378/HK)が2.2%高、招商局港口HD(144/HK)が1.7%高、中遠海運HD(1919/HK)が2.7%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が1.6%高、中遠海運発展(2866/HK)が3.6%高、中国外運(サイノトランス:598/HK)が3.3%高で引けた。
 鉄鋼セクターも高い。重慶鋼鉄(1053/HK)が10.6%、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が6.3%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が6.0%、中国東方集団HD(581/HK)が2.3%ずつ上昇した。
 香港の消費セクターも物色される。莎莎国際HD(ササ・インターナショナル・ホールディングス:178/HK)が5.3%高、周大福珠宝(1929/HK)が3.7%高、利福国際集団(1212/HK)が2.3%高、永旺百貨(イオン・ストアーズ・ホンコン:984/HK)が1.3%高で前場取引を終えた。香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は7日、本土・マカオ住民の隔離検疫なし入境を再開すると発表。域内消費の回復が意識された。
 半面、中国不動産セクターはさえない。中国恒大集団(3333/HK)が4.9%安、合景泰富地産HD(KWGプロパティーホールディング:1813/HK)が4.2%安、雅居楽集団HD(3383/HK)が3.3%安、碧桂園HD(2007/HK)が3.0%安、中国海外発展(688/HK)が1.9%安と値を下げた。不動産販売の落ち込みを警戒。中国海外発展が昨日公表した8月の営業実績では、不動産成約額が前年同月比で13%減少している。恒大集団は、財務不安の高まりで6日続落。恒大社債の一部は前日、格付けが引き下げられた。
 一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.77%高の3649.65ポイントで前場の取引を終了した。資源・素材株が高い。運輸株、インフラ関連株、自動車株、ハイテク株なども買われた。半面、医薬品株は安い。金融株、食品飲料株も売られた。



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