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2022/02/08 17:36

香港大引:ハンセン1.0%安で4日ぶり反落、科技指数1.7%低下 無料記事

 8日の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比250.06ポイント(1.02%)安の24329.49ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が76.23ポイント(0.89%)安の8513.30ポイントと4日ぶりにそろって反落した。売買代金は1295億1140万香港ドルとなっている(7日は1223億930万香港ドル)。
 新型コロナウイルス感染再拡大の影響が不安視される流れ。香港の1日当たり新規感染は、コロナ流行以来で最多を連日で更新している。行政長官は8日、医療システムが崩壊の危機にあるとしたうえで、同日中に政権として新たな制限措置を発表すると述べた。米国の対中圧力もマイナス材料。米商務省は7日、輸出管理の対象となる「未検証者リスト(UVL)」に中国の33事業体を追加したと発表した。規制措置が北京冬季オリンピックの開催中に発令されたこともあり、両国関係の悪化も改めて懸念されている。インフレ高進を背景に、主要国で金利上昇圧力が高まっていることも逆風。高PERのグロース(成長)株に売りが広がり、ハンセン科技指数は1.7%安と他の指数をアンダーパフォームした。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が22.8%安と急落した後に売買を一時停止。上述のUVLに、同社の子会社が含まれていたことを売り材料視した。
 ハンセン科技指数の構成銘柄は、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が7.5%安、高性能データセンター開発・運営の万国数拠HD(GDSホールディングス:9698/HK)が5.8%安、自動車取引サイト運営の汽車之家(オートホーム:2518/HK)が3.6%安と値を下げている。
 中国自動車セクターも安い。長城汽車(2333/HK)と五菱汽車集団HD(305/HK)がそろって3.6%、比亜迪(BYD:1211/HK)が2.5%、吉利汽車HD(175/HK)が2.2%ずつ下落した。
 中国不動産セクターもさえない。世茂集団HD(813/HK)が3.8%安、広州富力地産(2777/HK)が2.8%安、融創中国HD(1918/HK)と合景泰富地産HD(1813/HK)がそろって2.6%安で引けた。
 他の個別株動向では、建設機械メーカー中国大手の中国龍工HD(ロンキン・ホールディングス:3339/HK)が11.3%安。通期業績の大幅減益見通しが嫌気された。
 半面、海運セクターは高い。中遠海運能源運輸(1138/HK)が11.9%、中遠海運HD(1919/HK)が6.6%、太平洋航運集団(2343/HK)が2.7%ずつ上昇した。
 鉄鋼・非鉄セクターもしっかり。重慶鋼鉄(1053/HK)が6.8%高、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が6.1%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が4.5%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が4.8%高、新疆新キン鉱業(3833/HK)が2.3%高で取引を終えた。
 一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.67%高の3452.63ポイントで取引を終了した。大型金融株が相場をけん引。インフラ関連株、エネルギー株、公益株、運輸株、不動産株なども買われた。半面、ハイテク株は安い。医薬品株、消費関連株の一角も売られた。


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