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2022/02/22 17:43

香港大引:ハンセン2.7%安で3日続落、科技指数1.9%下落で安値更新 無料記事

 22日の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比650.07ポイント(2.69%)安の23520.00ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が185.30ポイント(2.19%)安の8270.69ポイントとそろって3日続落した。売買代金は1469億2850万香港ドルとなっている(21日は1437億4940万香港ドル)。
 世界経済の混乱が警戒される流れ。ウクライナを巡るロシアと欧米の対立が激化する中、原油先物価格は急伸している。急速な資源価格の上昇は、企業収益の足かせになると危ぐされた。香港域内の新型コロナウイルス感染再拡大の影響や、ネット企業に対する締め付けなども引き続き売り材料視されている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国民間ガス供給業者の新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が10.9%安、香港大手行の恒生銀行(ハンセン銀行:11/HK)が10.2%安、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が5.2%安と下げが目立った。ハンセン銀行については、昼に公表した通期業績の2割減益が嫌気されている。後場に入り下げ幅を広げた。
 セクター別では、ガス供給関連が安い。上記した新奥能源のほか、華潤燃気HD(華潤ガス:1193/HK)が6.0%、港華燃気(タウンガス・チャイナ:1083/HK)が5.5%、中国燃気HD(中国ガス:384/HK)が4.6%ずつ下落した。川下事業の採算悪化を懸念。上海石油天然気交易中心(SHPGX)の最新データによれば、2月21日の液化天然ガス(LNG)工場出荷価格はトン当たり7750人民元(約14万500円)となり、春節連休前の1月28日に付けた直近安値の3205人民元と比較し、70.5%も高騰している。
 ネット関連も急落。ハンセン科技指数は1.9%安と3日続落し、指数公表以来の安値を更新した。関連する構成銘柄では、クラウドサービスの微盟集団(ウェイモブ:2013/HK)が7.9%安、旅行予約サイト運営の同程旅行HD(トンチェン・トラベル・ホールディングス:780/HK)が6.5%安、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が5.1%安と値を下げている。そのほか、Eコマース中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が3.0%安。同社に関しては、傘下マ蟻集団(アント・グループ)に金融当局の調査が入ったとの観測が逆風。報道によれば、当局は国有大手企業や金融機関に対し、アントとの取引状況を報告するよう指示したという。
 他の個別株動向では、ロシアに拠点を置くアルミ生産大手のユナイテッド・カンパニー・ルーサル(486/HK)が18.8%安。ロシアの通貨ルーブルが急落するなど、同国経済の不安定化懸念がマイナス材料だ。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.96%安の3457.15ポイントで取引を終了した。消費関連株が安い。医薬品株、公益株、金融株、運輸株、インフラ関連株、不動産株なども売られた。半面、半導体株は高い。太陽光発電関連株、石炭・石油株の一角も物色されている。



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