短縮取引となった24日の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比30.12ポイント（0.13％）高の23223.76ポイントと4日続伸する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数（旧H株指数）は2.36ポイント（0.03％）安の8201.95ポイントと4日ぶりに小反落して引けた。半日立ち合いの売買代金は517億2150万香港ドルとなっている（23日は1091億8420万香港ドル）。
　中国経済対策の期待感が続いたほか、外部環境の改善も追い風。昨夜の米株市場では、新型コロナ変異ウイルス（オミクロン）の過度な警戒感が薄らぎ、機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数は2週ぶりに史上最高値を更新した。ただ、全体としては動意を欠く。香港市場はクリスマス休暇で本日が半日商い、週明け27日が終日休場とあって市場参加者に様子見ムードも漂っている。(亜州リサーチ編集部)
　ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの上げが目立つ。金沙中国(サンズ・チャイナ：1928/HK)が4.7％高、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント：27/HK)が2.1％高と値を上げた。規制強化の観測が後退し、買い安心感が広がる。マカオ政府は23日、「娯楽場幸運博彩経営法」（通称：カジノ法）改正を巡るパブリックコメント（意見公募）の結果を公表。カジノライセンスの発行数について、現在と同じ6社を維持する案が最も支持を集めていると報告した。市場では、ライセンス数の削減が警戒されていた。
　中国発電セクターも高い。中国広核電力（CGNパワー:1816/HK）が5.2％、華潤電力HD（836/HK）が3.8％、中国電力国際発展（2380/HK）が3.3％、華能国際電力（902/HK）が2.5％ずつ上昇した。
　天然ガス関連の銘柄もしっかり。華潤燃気HD（華潤ガス：1193/HK）が2.0％高、港華燃気（タウンガス・チャイナ：1083/HK）が1.3％高、昆侖能源（クンルン・エナジー：135/HK）が0.8％高で取引を終えた。
　半面、自動車セクターは安い。長城汽車（2333/HK）が5.4％、吉利汽車HD（175/HK）が1.8％、比亜迪（BYD：1211/HK）が1.5％ずつ下落した。電池・自動車メーカーのBYDは、陝西省西安市のロックダウンにより、生産に一部影響が出るとの見通しを示している。西安は自動車産業が集積していることもあり、サプライチェーンの分断が不安視された。
　一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.38％安の3629.61ポイントで前場の取引を終了した。資源・素材株が安い。自動車株、不動産株、半導体株、海運株、金融株、インフラ関連株なども売られた。半面、発電株は高い。医薬品株、食品飲料株も買われた。



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