2021/12/06 13:36
香港前場:ハンセン1.3%安で続落、上海総合は0.4%上昇
週明け6日前場の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比300.30ポイント(1.26%)安の23466.39ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が131.95ポイント(1.56%)安の8323.50ポイントとそろって続落した。売買代金は991億3990万香港ドルに拡大している(3日前場は773億3380万香港ドル)。
新型コロナ変異ウイルス「オミクロン」の警戒感が強まる流れ。感染は急速に広がり、5日時点で40カ国・地域を超えている。感染者に重篤な症状は現時点でみられていないものの、各国が入境規制を強める中、世界経済の回復遅れが懸念された。また、先週末の米株市場で、ハイテク株が急落したことも嫌気されている。香港市場では、ハンセン科技指数が2.7%安と他の指数をアンダーパフォームした。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が6.6%安、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が5.4%安、オンラインゲーム大手の網易(ネットイース:9999/HK)が5.0%安と下げが目立った。アリババ株は連日で上場来安値を更新している。本日付でハンセン指数の新規組み入れが発効した銘柄群もさえない。上記したネットイースのほか、民間ガス供給業者の新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が4.1%安、Eコマース大手の京東集団(JDドットコム:9618/HK)が3.3%安、政府系の華潤ビールHD(291/HK)が2.1%安で引けた。
新エネルギー車(NEV)メーカーを中心に、自動車セクターも売られる。理想汽車(リ・オート:2015/HK)が10.8%安、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK)が7.1%安、五菱汽車集団HD(305/HK)が5.3%安と値を下げた。
他の個別株動向では、流動性危機に直面する中国恒大集団(3333/HK)が12.4%安。同社は3日引け後、2億6000万米ドル(約290億円)の債務返済の履行ができない可能性があることを明らかにした。恒大が本社を構える広東省政府は、経営リスクへの対処やガバナンスの強化にあたると伝わったが、むしろ、経営不安に拍車をかけている。
半面、中国恒大などを除いた不動産セクターはしっかり。碧桂園HD(2007/HK)が3.7%高、華潤置地(1109/HK)が1.6%高、万科企業(2202/HK)が1.5%高で前場取引を終えた。
証券セクターも高い。広発証券(1776/HK)が5.6%、中信証券(6030/HK)が5.4%、華泰証券(6886/HK)が3.2%ずつ上昇した。預金準備率の引き下げ観測が支援材料。外資ブローカーは、流動性の向上により株式市場の売買代金が増加すると指摘した。
他の個別株動向では、アルミニウム中国最大手の中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が6.5%高。業界再編の動きが材料視された。戦略資源であるレアアースを巡り、中国は世界的なサプライチェーンにおける優位性を維持するため、超大型企業の設立を承認したもよう――と報じられている。同社を含めた数社のレアアース事業を統合する見通しだ。
一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.37%高の3620.92ポイントで前場の取引を終了した。金融株が相場をけん引。資源・素材株、不動産株、自動車株、公益株、インフラ建設関連株、海運株なども買われた。半面、ハイテク株は安い。医薬品株、空運株、食品飲料株も売られた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
新型コロナ変異ウイルス「オミクロン」の警戒感が強まる流れ。感染は急速に広がり、5日時点で40カ国・地域を超えている。感染者に重篤な症状は現時点でみられていないものの、各国が入境規制を強める中、世界経済の回復遅れが懸念された。また、先週末の米株市場で、ハイテク株が急落したことも嫌気されている。香港市場では、ハンセン科技指数が2.7%安と他の指数をアンダーパフォームした。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が6.6%安、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が5.4%安、オンラインゲーム大手の網易(ネットイース:9999/HK)が5.0%安と下げが目立った。アリババ株は連日で上場来安値を更新している。本日付でハンセン指数の新規組み入れが発効した銘柄群もさえない。上記したネットイースのほか、民間ガス供給業者の新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が4.1%安、Eコマース大手の京東集団(JDドットコム:9618/HK)が3.3%安、政府系の華潤ビールHD(291/HK)が2.1%安で引けた。
新エネルギー車(NEV)メーカーを中心に、自動車セクターも売られる。理想汽車(リ・オート:2015/HK)が10.8%安、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK)が7.1%安、五菱汽車集団HD(305/HK)が5.3%安と値を下げた。
他の個別株動向では、流動性危機に直面する中国恒大集団(3333/HK)が12.4%安。同社は3日引け後、2億6000万米ドル(約290億円)の債務返済の履行ができない可能性があることを明らかにした。恒大が本社を構える広東省政府は、経営リスクへの対処やガバナンスの強化にあたると伝わったが、むしろ、経営不安に拍車をかけている。
半面、中国恒大などを除いた不動産セクターはしっかり。碧桂園HD(2007/HK)が3.7%高、華潤置地(1109/HK)が1.6%高、万科企業(2202/HK)が1.5%高で前場取引を終えた。
証券セクターも高い。広発証券(1776/HK)が5.6%、中信証券(6030/HK)が5.4%、華泰証券(6886/HK)が3.2%ずつ上昇した。預金準備率の引き下げ観測が支援材料。外資ブローカーは、流動性の向上により株式市場の売買代金が増加すると指摘した。
他の個別株動向では、アルミニウム中国最大手の中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が6.5%高。業界再編の動きが材料視された。戦略資源であるレアアースを巡り、中国は世界的なサプライチェーンにおける優位性を維持するため、超大型企業の設立を承認したもよう――と報じられている。同社を含めた数社のレアアース事業を統合する見通しだ。
一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.37%高の3620.92ポイントで前場の取引を終了した。金融株が相場をけん引。資源・素材株、不動産株、自動車株、公益株、インフラ建設関連株、海運株なども買われた。半面、ハイテク株は安い。医薬品株、空運株、食品飲料株も売られた。
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