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2022/01/24 13:25

香港前場:ハンセン0.9%安で4日ぶり反落、上海総合は0.2%上昇 無料記事

 週明け24日前場の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比229.85ポイント(0.92%)安の24735.70ポイントと4日ぶり、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が98.68ポイント(1.12%)安の8688.62ポイントと3日ぶりにそれぞれ反落した。売買代金は691億470万香港ドルに縮小している(21日前場は879億7000万香港ドル)。
 中国の経済活動停滞が警戒される流れ。新型コロナウイルス感染再拡大に対処するため、中国当局は行動抑制を強化している。新規感染は足もとで減少しつつあるものの、北京冬季五輪の開催まであと2週間を切る中、当局の厳戒態勢に緩和の兆しはみられない。国家衛生当局の幹部は22日、現状のコロナ対策は有効だとして、抑制策を緩和する考えはないと述べた。ネット企業に対する統制もマイナス材料。人力資源社会保障部がネット大手11社に対し、ギグワーカー(プラットフォーム経由で単発の仕事を請け負う労働者)の権利保護に努めるよう求めた。また、先週末の米株市場で、ネット大手のさえない決算を受け、ナスダック指数が2.7%安と大幅に4日続落したことも逆風。香港市場でも、ネット株に売りが先行した。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄が下げを主導。ハンセン科技指数は2.5%安と他の指数をアンダーパフォームし、構成銘柄はほぼ全面安となった(30のうち27が下落。個別では、動画配信プラットフォームのビリビリ(9626/HK)が8.5%安、オンラインゲーム大手の網易(ネットイース:9999/HK)が7.1%安、高性能データセンター開発・運営の万国数拠HD(GDSホールディングス:9698/HK)が6.0%安で前場取引を終えている。
 中国自動車セクターも安い。長城汽車(2333/HK)が7.0%、小鵬汽車(9868/HK)が5.2%、吉利汽車HD(175/HK)が3.6%、比亜迪(BYD:1211/HK)が2.8%ずつ下落した。
 非鉄セクターもさえない。新疆新キン鉱業(3833/HK)が4.8%安、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が3.6%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が1.4%安、江西銅業(358/HK)が1.3%安と値を下げた。
 半面、中国不動産セクターは高い。中国恒大集団(3333/HK)が7.3%、雅居楽集団HD(3383/HK)が6.7%、世茂集団HD(シーマオ・グループ・ホールディングス:813/HK)が3.1%ずつ上昇した。流動性危機に直面する中国恒大に関しては、外貨建て債務の返済に向け、海外資産を売却するもよう――と伝わったことも材料視されている。報道によると、恒大は傘下の電気自動車(EV)メーカー、中国恒大新能源汽車集団(恒大汽車:708/HK)を含む海外資産の売却を計画中。その資産規模は約55億米ドル(約6260億円)に達するという。中国恒大はまた、不良資産管理大手の中国信達資産管理(1359/HK)で香港部門トップを務める梁森林氏を非常勤取締役に任命した。債務整理が進むとの期待感も先行している。
 一方、本土マーケットは4日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.20%高の3529.63ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が高い。ハイテク株、資源・素材株、インフラ関連株、自動車株なども買われた。半面、医薬品株は安い。金融株、公益株、酒造・食品飲料株の一角も売られた。



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