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2021/11/04 13:34

香港前場:ハンセン0.3%高で8日ぶり反発、上海総合は0.6%上昇 無料記事

 4日前場の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前日比67.48ポイント(0.27%)高の25092.23ポイントと8日ぶり、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が47.67ポイント(0.54%)高の8904.66ポイントと9日ぶりにそれぞれ反発した。売買代金は653億9300万香港ドルとなっている(3日の前場は678億590万香港ドル)。
 外部環境の改善で買われる流れ。早期の米利上げ観測が後退した。昨夜の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、予想通り米連邦準備理事会(FRB)がテーパリング(量的緩和の縮小)開始を決定したが、パウエルFRB議長はその後の会見で「テーパリングが利上げに直結することはない」と強調した。ただ、上値は重い。中国国内で新型コロナウイルス感染が再拡大する中、経済回復ペースが鈍化すると危惧されている。また、不動産業界を巡る不透明感が依然としてくすぶっていることもマイナスだ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が6.5%高、中国スポーツ用品大手の李寧(リーニン:2331/HK)が3.0%高、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が2.5%高と上げが目立った。
 セクター別では、新エネルギー車(NEV)銘柄群が高い。上記したBYDのほか、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK)が6.2%、五菱汽車集団HD(305/HK)が2.1%ずつ上昇した。
 風力や太陽光など再生可能エネルギー発電や電力設備の銘柄群も物色される。中国高速伝動設備集団(658/HK)が15.1%高、新疆金風科技(2208/HK)が11.6%高、陽光能源HD(757/HK)が2.1%高、保利協キン能源HD(GCLポリー・エナジー:3800/HK)が11.4%高、ハルビン電気(ハルビン・エレクトリック:1133/HK)が5.9%高、東方電気(1072/HK)が9.3%高で引けた。
 半面、中国不動産セクターはさえない。佳兆業集団HD(カイサ・グループ:1638/HK)が11.8%安、華潤置地(1109/HK)が2.7%安、融創中国HD(1918/HK)が2.4%安と値を下げた。深セン拠点の佳兆業に関しては、流動性ひっ迫の観測が浮上している。複数メディアが4日報じたところによれば、同社が投資家向けに送ったとされるSNS「微信(ウィーチャット)」メッセージに、流動性の問題により、近く期限を迎える商品の支払いができないなどと記載されていたという。
 一方、本土マーケットは4日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.64%高の3521.07ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が高い。ハイテク株、素材株、医薬品株、公益株なども買われている。半面、不動産株は安い。金融株、エネルギー株も売られた。


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