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2021/11/12 17:41

香港大引:ハンセン0.3%高で4日続伸、科技指数が1.6%上昇 無料記事

 12日の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前日比79.98ポイント(0.32%)高の25327.97ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が65.98ポイント(0.73%)高の9114.37ポイントと小幅ながらそろって4日続伸した(ハンセン指数は2週ぶりの高値水準回復)。売買代金は1353億9240万香港ドルとなっている(11日は1363億4410万香港ドル)。
 米ハイテク株高が好感される流れ。昨夜の米株市場では、ナスダック指数が0.5%高で3日ぶりに反発している。ADR(米国預託証券)上場する中国のネット株も軒並み買われた。もっとも、上値は重い。週明け15日に、今年10月の中国経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)がまとめて公表されることもあり、様子見ムードも漂った。(亜州リサーチ編集部)
 ネット関連が相場をけん引。ハンセン科技指数は1.6%高と他の指数をアウトパフォームした。関連する構成銘柄では、電子商取引(Eコマース)中国大手の京東集団(JDドットコム:9618/HK)が5.2%高、オンラインゲーム中国大手の網易(ネットイース:9999/HK)が4.6%高、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が2.6%高、インターネットサービス中国大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が1.6%高と値を上げている。京東に関しては、「独身の日」セールの取引額が昨年実績比29%増と好調だったことも材料視された。
 太陽光や風力など再生可能エネルギー発電の関連銘柄も高い。保利協シン能源HD(GCLポリー・エナジー:3800/HK)が8.8%、福莱特玻璃集団(フラット・グラス・グループ:6865/HK)が3.7%、龍源電力集団(916/HK)が3.1%、中国高速伝動設備集団(658/HK)が2.3%ずつ上昇した。
 劇場やチケット販売、映像制作など映画関連も物色される。歓喜伝媒集団(フアンシー・メディア・グループ:1003/HK)が5.6%高、アイマックス・チャイナHD(1970/HK)が3.3%高、猫眼娯楽(マオイェン・エンターテインメント:1896/HK)が1.5%高、阿里巴巴影業集団(アリババ・ピクチャーズ・グループ:1060/HK)が1.2%高で引けた。産業支援策が期待される。中国政府は向こう5年間で「映画強国」の建設を加速する方針を打ち出している。
 半面、セメントや鉄鋼の素材セクターは安い。中国西部水泥(西部セメント:2233/HK)が1.5%、華潤水泥HD(1313/HK)が1.4%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が3.0%、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が2.6%ずつ下落した。
 他の個別株動向では、ファウンドリ中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.8%安。台湾積体電路製造(TSMC:2330/TW)出身の役員が一斉に辞任する中、経営の不透明感が広がった。ほか、中国の火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が9.0%安。ディスカウント価格の割当増資計画などが嫌気された。
 一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.18%高の3539.10ポイントで取引を終了した。半導体を除くITハイテク関連の上げが目立つ。軍事関連株、農業関連株、医薬品株、公益株、空運株、環境関連株、自動車株の一角なども買われた。半面、半導体株は安い。金融株、食品飲料株、エネルギー株も売られた。




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