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2021/12/09 13:50

香港前場:ハンセン0.9%高で3日続伸、上海総合は1.0%上昇 無料記事

 9日前場の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比213.15ポイント(0.89%)高の24210.02ポイントと3日続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は119.28ポイント(1.40%)高の8642.18ポイントと反発した。売買代金は708億5640万香港ドルとなっている(8日前場は672億320万香港ドル)。
 米株高を好感した買いが先行。昨夜の米市場では、機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数は0.3%上昇し、11月22日の取引時間中に記録した史上最高値に接近した。新型コロナ変異ウイルス「オミクロン」に対する過度な警戒感が後退し、投資家心理が改善している。中国の金融緩和も支え。中国人民銀行(中央銀行)が預金準備率を引き下げたことに続き、銀行貸し出しの指標となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しても、市場関係者の間で引き下げ観測が広がっている(月に一度、原則20日に公表)。
 なお朝方公表された2021年11月の物価統計はまちまちの内容。消費者物価指数(CPI)の上昇率は上振れたものの、生産者物価指数(PPI)は下振れた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が5.4%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が5.3%高、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(カントリー・ガーデン・サービス・ホールディングス:6098/HK)が4.3%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が3.8%高と上げが目立った。
 セクター別では、不動産関連が高い。上記した碧桂園服務のほか、デベロッパーの中国恒大集団(3333/HK)が3.5%、龍湖地産(960/HK)が2.9%、融創中国HD(1918/HK)が2.5%ずつ上昇した。流動性危機に直面した中国恒大集団に関しては、デフォルト状態に陥った恐れがあると伝えられているものの、本日のところは買いが優勢となっている。
 中国金融セクターもしっかり。広発証券(1776/HK)が3.8%高、中信建投証券(CSCフィナンシャル:6066/HK)が3.1%高、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が2.3%高、招商銀行(3968/HK)が2.2%高と値を上げた。
 飲料や酒造、スポーツ用品、家電など消費セクターも物色される。中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.8%高、華潤ビールHD(291/HK)が3.4%高、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が2.1%高、創維集団(スカイワース・グループ:751/HK)が20.4%高で引けた。
 一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比1.03%高の3675.04ポイントで前場の取引を終了した。金融株が相場をけん引する。消費関連株、不動産株、医薬品株、ハイテク株、資源・素材株なども買われた。



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