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2022/01/28 13:51

香港前場:ハンセン0.8%安で続落、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 28日前場の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比200.55ポイント(0.84%)安の23606.45ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が69.73ポイント(0.84%)安の8221.57ポイントとそろって続落した。売買代金は702億7610万香港ドルとなっている(27日前場は720億1200万香港ドル)。
 内外環境の不透明感が重しとなる流れ。米国で金融引き締めの警戒感が高まっているほか、中国企業の成長鈍化懸念が引き続き売り材料視されている。2021年12月の全国工業企業による利益総額は、前年同月比で4.2%増にとどまり、伸び率は11月の9.0%から大幅鈍化した。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄の下げが目立つ。ハンセン科技指数は2.0%安と他の指数をアンダーパフォームし、構成銘柄はほぼ全面安となった(30のうち28が下落)。一時、指数公表以来の安値を付けている。個別では、半導体ファウンドリ中国大手の華虹半導体(ファホンセミコンダクター:1347/HK)が9.6%安、企業向けソフトウエア開発大手の金蝶国際軟件集団(金蝶国際ソフト:268/HK)が9.0%安、クラウドサービスの微盟集団(ウェイモブ:2013/HK)が5.1%安で前場取引を終えた。華虹半導体が前引け後に発表した2021年10〜12月期決算は、89%増収93%増益となっている。
 自動車セクターも急落。小鵬汽車(エックスポン:9868/HK)が9.6%安、比亜迪(BYD:1211/HK)が7.4%安、北京汽車(1958/HK)が3.7%安、五菱汽車集団HD(305/HK)が3.6%安で引けた。
 非鉄や鉄鋼、セメントの素材セクターもさえない。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が8.7%安、江西銅業(358/HK)が3.1%安、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が4.7%安、鞍鋼(347/HK)が4.5%安、中国西部水泥(2233/HK)が3.0%安、中国建材(3323/HK)が2.0%安と値を下げた。中国アルミは27日引け後、通期利益が7倍に拡大するとの見通しを明らかにしたものの、好感する買いは限られている。
 半面、香港・マカオに拠点を置く銘型群はしっかり。金融大手グループのHSBC(5/HK)が1.5%、不動産開発香港大手の恒隆地産(ハンルン・プロパティーズ:101/HK)が1.2%、コングロマリットの長江和記実業(CKハチソン・ホールディングス:1/HK)が0.6%、カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が2.8%ずつ上昇した。香港域内の過度な景気鈍化懸念が薄らいでいる。香港政府は27日、2021年12月の輸出額が前年同月比24.8%増加したと発表。市場予想(16.3%)を大幅に上回り、14カ月連続のプラス成長を達成した。HSBCに関しては、27日のロンドン市場で自社株買いを実施したことも好感されている。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.05%高の3396.07ポイントで前場の取引を終了した。医薬品株が高い。不動産株、メディア関連株、証券・保険株、防衛関連株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。半導体株、公益株、素材株の一角も売られた。


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