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2021/11/23 13:24

香港前場:ハンセン1.0%安で5日続落、上海総合は0.4%上昇 無料記事

 23日前場の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前日比252.85ポイント(1.01%)安の24698.49ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が80.80ポイント(0.90%)安の8848.98ポイントとそろって5日続落した。売買代金は719億5490万香港ドルとなっている(22日前場は724億6480万香港ドル)。
 中国景気の鈍化懸念が投資家心理を冷やす流れ。中国人民大学系のシンクタンク、中国マクロ経済フォーラム(CMF)は最新リポートで、今年第4四半期(10〜12月)の中国GDP(国内総生産)成長率が3.9%になるとの見通しを示している。第3四半期(7〜9月)の4.9%から一段と鈍化する見込みだ。米ハイテク株安も逆風。昨夜の米株市場では、米金利上昇で割高感が意識されたハイテク株など高PER(株価収益率)のグロース(成長)株が大きく売られた。香港でもその流れを継ぎ、ITやハイテクなどで構成されるハンセン科技指数は1.3%下落し、他の指数をアンダーパフォームしている。(亜州リサーチ編集部)
 ネット株に売りが先行。ハンセン科技指数の構成銘柄では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が3.1%安、美団(メイトゥアン:3690/HK)が3.0%安、騰訊HD(テンセント:700/HK)が2.7%安と値を下げている。
 家電やスポーツ用品の消費セクターも安い。創維集団(スカイワース・グループ:751/HK)が11.1%、TCL電子HD(1070/HK)が1.1%、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が4.0%、李寧(2331/HK)が3.9%ずつ下落した。
 医薬品セクターもさえない。百済神州(ベイジーン:6160/HK)が2.8%安、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が2.3%安、中国生物製薬(1177/HK)が1.4%安で引けた。
 半面、中国不動産セクターは高い。中国金茂HD(817/HK)が4.2%、碧桂園HD(2007/HK)が2.4%、融創中国HD(1918/HK)が2.1%ずつ上昇した。産業支援の動きが期待される。外電は22日、「中国の金融当局は、一部の銀行に不動産事業向け融資の拡大を指示した」と関係筋の話として報じた。
 非鉄や鉄鋼、セメントなど素材セクターも物色される。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が2.0%高、江西銅業(358/HK)が1.6%高、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が4.7%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.5%高、中国建材(3323/HK)と華潤水泥HD(チャイナ・リソーシズ・セメント:1313/HK)がそろって1.5%高で前場取引を終えた。商品市況高が追い風。この日の上海商品取引所では、非鉄や鉄筋など主要産品の先物が高く推移している。
 一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.43%高の3597.53ポイントで前場の取引を終了した。資源・素材株が高い。不動産株、食品飲料株、金融株、インフラ関連株、ハイテク株も買われた。半面、自動車株は安い。医薬品株も売られた。


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