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2021/12/15 13:27

香港前場:ハンセン0.2%高で4日ぶり反発、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 15日前場の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比48.99ポイント(0.21%)高の23684.94ポイントと4日ぶりに反発する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は7.21ポイント(0.09%)安の8411.40ポイントと小幅ながら4日続落した。売買代金は556億8150万香港ドルに縮小している(14日前場は634億3320万香港ドル)。
 自律反発狙いの買いが支えとなる流れ。ハンセン指数は前日まで急ピッチな下げが続いていたこともあり、値ごろ感が着目された。銀行貸出の増加も改めて期待される。中国人民銀行(中央銀行)は15日付で預金準備率を正式に引き下げた(発表は今月6日)。ただ、全体としては上値は重い。取引時間中に公表された11月の中国経済統計で、小売売上高の伸びが前年同月比3.9%にとどまり、市場予想(4.7%)と前月実績(4.9%)を大幅に下回ったことがマイナス材料だ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、Eコマース中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が3.4%高、中国政府系デベロッパーの華潤置地(チャイナ・リソーシズ・ランド:1109/HK)が2.8%高、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(カントリー・ガーデン・サービス・ホールディングス:6098/HK)が2.6%高と上げが目立った。
 セクター別では、太陽光など再生可能エネルギー発電関連が高い。保利協キン能源HD(GCLポリー・エナジー:3800/HK)が11.8%、福莱特玻璃集団(フラット・グラス・グループ:6865/HK)が2.5%、信義光能HD(シンイ・ソーラー:968/HK)が2.0%ずつ上昇した。保利協キン能源は第三者割当増資の計画を発表したが特段の売り材料とはならず、むしろ、経営安定と業容拡大の期待が高まっている。
 香港拠点の銀行セクターもしっかり。HSBC(5/HK)が1.5%高、中銀香港(2388/HK)と東亜銀行(23/HK)がそろって1.4%高、恒生銀行(ハンセン銀行:11/HK)が1.3%高で前場取引を終えた。米国で利上げ前倒し観測が高まる中、香港域内の金利高で利ザヤが改善すると見込まれている。
 半面、家電やスポーツ用品の中国消費セクターは安い。創維集団(スカイワース・グループ:751/HK)が4.4%、海爾智家(ハイアール・スマート・ホーム:6690/HK)が2.4%、TCL電子HD(1070/HK)が1.9%、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が3.4%、李寧(2331/HK)が1.2%ずつ下落した。
 一方、本土マーケットは小反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.07%高の3664.19ポイントで前場の取引を終了した。発電株が高い。不動産株、海運株、エネルギー株、メディア・娯楽株、インフラ関連株の一角なども買われた。半面、消費関連株は安い。医薬品株、半導体株、素材株、銀行・保険株も売られた。



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