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2021/12/07 13:31

香港前場:ハンセン1.5%高で3日ぶり反発、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 7日前場の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比340.63ポイント(1.46%)高の23690.01ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が131.22ポイント(1.59%)高の8405.99ポイントとそろって3日ぶりに反発した。売買代金は794億3650万香港ドルとなっている(6日前場は991億3990万香港ドル)。
 中国の金融緩和スタンスが好感される流れ。中国人民銀行(中央銀行)が6日、市中銀行の預金準備率を15日から0.5%引き下げると発表した。また、2022年の経済政策などを議論した6日の共産党中央政治局会議で、不動産規制の緩和修正方針が示されたことも材料視されている。中国指標の改善もプラス。取引時間中に公表された今年11月の貿易統計は、輸出と輸入の伸びがそろって予想を上回った。指数は前引けにかけて上げ幅を広げている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、Eコマース中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が9.1%高、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(カントリー・ガーデン・サービス・ホールディングス:6098/HK)が7.1%高、マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が4.8%高と上げが目立った。アリババに関しては、Eコマース事業を国内と海外の2部門に再編する発表したことも支援材料。経営環境が日々変化する中、機動的に対応することが狙いとみられている。同社はまた、武衛氏の最高財務責任者(CFO)退任も明らかにした。
 セクター別では、管理サービスやデベロッパーの中国不動産が高い。上記した碧桂園服務のほか、融創服務HD(1516/HK)が9.3%、融創中国HD(1918/HK)が13.5%、広州富力地産(2777/HK)が6.4%ずつ上昇した。
 エアラインや代理店など旅行関連セクターも急伸。中国国際航空(753/HK)が7.2%高、中国南方航空(1055/HK)が7.0%高、国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が6.0%高、中国東方航空(670/HK)が5.7%高、携程集団(トリップドットコム・グループ:9961/HK)が7.9%高、同程芸龍HD(トンチェン・イーロン・ホールディングス:780/HK)が5.9%高と値を上げた。
 海上輸送やコンテナ生産・リースの海運セクターもしっかり。太平洋航運集団(2343/HK)が4.3%高、中遠海運HD(1919/HK)が3.6%高、東方海外(316/HK)が2.9%高、勝獅貨櫃(シンガマス・コンテナ:716/HK)が6.6%高、中遠海運発展(2866/HK)が2.1%高で前場取引を終えた。
 ゼネコンや建機、セメントなどインフラ建設関連も物色される。中国鉄建(1186/HK)が3.8%高、中国中鉄(390/HK)が2.8%高、中聯重科(1157/HK)が5.2%高、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が2.5%高で引けた。
 本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.12%高の3593.73ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が高い。金融株、公益株、運輸株、インフラ建設関連株、エネルギー株、医薬品株、食品飲料株なども買われた。半面、ハイテク株は安い。自動車株、非鉄株、防衛関連株も売られた。



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