2022/01/13 17:44
香港大引:ハンセン0.1%高で続伸、中国不動産セクターは急落
13日の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比27.60ポイント(0.11%)高の24429.77ポイントと続伸する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は10.47ポイント(0.12%)安の8602.38ポイントと6日ぶりに反落した。ハンセン指数は引値ベースで約1カ月半ぶりの高値水準を切り上げている。売買代金は1363億3120万香港ドルに縮小した(12日は1536億250万香港ドル)。
インフレ懸念後退が引き続き好材料として意識される流れ。中国では昨年12月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)の上昇率がいずれも予想以上に鈍化している。「中国金融当局は緩和スタンスを継続する」との観測も広がった。ただ、全体として上値は重い。新型コロナウイルス感染再拡大の影響や、中国不動産業の債務問題が不安視されている。コロナ感染を巡っては、北京市に隣接する天津市は12日、重要な政治イベントである「両会」(人民代表大会、政治協商会議)の開催を延期すると発表。天津をはじめ、感染が集中した地区では操業を一時停止する工場が相次ぐ状況だ。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、中国民間ガス供給業者の新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が3.4%高、中国政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)が3.0%高、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が2.6%高と上げが目立った。
セクター別では、天然ガスや石油、石炭のエネルギー関連が高い。上記した新奥能源のほか、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が3.8%、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が2.5%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.8%、エン鉱能源集団(1171/HK)が3.2%、中国神華能源(1088/HK)が2.1%ずつ上昇した。原油高が追い風。昨夜のWTI原油先物は1.7%高と続伸し、一時、昨年11月以来の高値を付けた。ペトロチャイナに関しては、通期決算で純利益が5倍近くに拡大するとの見通しも支援材料となっている。
中国金融セクターもしっかり。交通銀行(3328/HK)が2.2%高、中国工商銀行(1398/HK)が2.0%高、中国建設銀行(939/HK)が1.6%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.6%高、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が1.8%高で取引を終えた。
半面、中国不動産セクターは急落。融創中国HD(1918/HK)が22.6%安、雅居楽集団HD(3383/HK)が13.3%安、世茂集団HD(813/HK)が9.4%安、碧桂園HD(2007/HK)が7.8%安で引けた。融創中国については、直近で2回目となる増資計画が売り材料視されている。
「ニューエコノミー」関連銘柄もさえない。ハンセン科技指数は1.8%安と他の指数をアンダーパフォームした(前日の科技指数は5.0%高)。構成銘柄では、不動産開発業者向けソフトウエアの明源雲集団HD(909/HK)が10.7%安、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が7.0%安、動画配信プラットフォームのビリビリ(9626/HK)が5.2%安と値を下げている。
一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.17%安の3555.26ポイントで取引を終了した。消費関連株が安い。不動産株、運輸株、医薬品株、ハイテク株、素材株、公益株、インフラ関連株なども売られた。半面、エネルギー株は高い。銀行株の一角も買われた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
インフレ懸念後退が引き続き好材料として意識される流れ。中国では昨年12月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)の上昇率がいずれも予想以上に鈍化している。「中国金融当局は緩和スタンスを継続する」との観測も広がった。ただ、全体として上値は重い。新型コロナウイルス感染再拡大の影響や、中国不動産業の債務問題が不安視されている。コロナ感染を巡っては、北京市に隣接する天津市は12日、重要な政治イベントである「両会」(人民代表大会、政治協商会議)の開催を延期すると発表。天津をはじめ、感染が集中した地区では操業を一時停止する工場が相次ぐ状況だ。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、中国民間ガス供給業者の新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が3.4%高、中国政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)が3.0%高、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が2.6%高と上げが目立った。
セクター別では、天然ガスや石油、石炭のエネルギー関連が高い。上記した新奥能源のほか、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が3.8%、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が2.5%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.8%、エン鉱能源集団(1171/HK)が3.2%、中国神華能源(1088/HK)が2.1%ずつ上昇した。原油高が追い風。昨夜のWTI原油先物は1.7%高と続伸し、一時、昨年11月以来の高値を付けた。ペトロチャイナに関しては、通期決算で純利益が5倍近くに拡大するとの見通しも支援材料となっている。
中国金融セクターもしっかり。交通銀行(3328/HK)が2.2%高、中国工商銀行(1398/HK)が2.0%高、中国建設銀行(939/HK)が1.6%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.6%高、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が1.8%高で取引を終えた。
半面、中国不動産セクターは急落。融創中国HD(1918/HK)が22.6%安、雅居楽集団HD(3383/HK)が13.3%安、世茂集団HD(813/HK)が9.4%安、碧桂園HD(2007/HK)が7.8%安で引けた。融創中国については、直近で2回目となる増資計画が売り材料視されている。
「ニューエコノミー」関連銘柄もさえない。ハンセン科技指数は1.8%安と他の指数をアンダーパフォームした(前日の科技指数は5.0%高)。構成銘柄では、不動産開発業者向けソフトウエアの明源雲集団HD(909/HK)が10.7%安、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が7.0%安、動画配信プラットフォームのビリビリ(9626/HK)が5.2%安と値を下げている。
一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.17%安の3555.26ポイントで取引を終了した。消費関連株が安い。不動産株、運輸株、医薬品株、ハイテク株、素材株、公益株、インフラ関連株なども売られた。半面、エネルギー株は高い。銀行株の一角も買われた。
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