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2021/12/10 13:29

香港前場:ハンセン0.5%安で4日ぶり反落、上海総合は0.3%下落 無料記事

 10日前場の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比122.01ポイント(0.50%)安の24132.85ポイントと4日ぶりに反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も31.87ポイント(0.37%)安の8625.90ポイントと反落した。売買代金は610億7520万香港ドルに低迷している(9日前場は708億5640万香港ドル)。
 中国経済指標の下振れが嫌気される流れ。前日引け後に発表された11月の金融統計では、人民元建て新規融資とマネーサプライ(通貨供給量)M2がそれぞれ予想を下回った。中国景気の鈍化懸念が改めて意識されている。中国不動産業を巡る懸念も重し。格付け大手のフィッチ・レーティングスは9日、流動性危機に直面する中国恒大集団(3333/HK)の格付けを部分的なデフォルトに認定したと発表した。売買一時停止中の佳兆業集団HD(カイサ・グループ・ホールディングス:1638/HK)に関しても、同様に部分的なデフォルトを認定している(部分的なデフォルトとは、清算型倒産手続きが開始されていなく、事業停止にも至っていない状態を指すという)。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、ガラス生産の信義玻璃HD(信義ガラス:868/HK)が4.4%安、マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が3.0%安、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が2.9%安、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が2.7%安と下げが目立った。
 セクター別では、中国の不動産が安い。上述した中国恒大集団が1.7%、世茂房地産HD(813/HK)が3.9%、合景泰富地産HD(1813/HK)が2.6%、万科企業(2202/HK)が2.0%ずつ下落した。
 医薬品セクターもさえない。百済神州(ベイジーン:6160/HK)が4.9%安、薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が2.7%安、上海復星医薬集団(2196/HK)が2.5%安で引けた。
 鉄鋼とセメントの素材セクターも売られる。馬鞍山鋼鉄(323/HK)が3.0%安、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が1.8%安、華潤水泥HD(1313/HK)が3.9%安、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が2.9%安で前場取引を終えた。
 一方、本土マーケットは4日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.32%安の3661.12ポイントで前場の取引を終了した。エネルギー株が安い。金融株、不動産株、消費関連株、医薬品株、公益株なども売られた。半面、半導体株は高い。海運株、非鉄株の一角も買われた。



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