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2022/02/21 17:35

香港大引:ハンセン0.7%安で続落、科技指数は2.8%下落 無料記事

 週明け21日の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比157.64ポイント(0.65%)安の24170.07ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が81.98ポイント(0.96%)安の8455.99ポイントとそろって続落した。売買代金は1437億4940万香港ドルに拡大している(18日は1262億1790万香港ドル)。
 内外の不安材料で売られる流れ。香港では、新型コロナウイルスの新規感染者数が高止まりし、経済活動の停滞が懸念される状況だ。中国当局が本土ネット企業に規制圧力を再び加えるなど、産業統制の動きも引き続き重しとなっている。また、ウクライナ情勢を巡る不透明感がくすぶっていることも逆風だ。投資家のリスク回避スタンスが続いている。この日は、指数構成銘柄の入れ替えに伴う売買が活発化した。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄に売りが先行。ハンセン科技指数は2.8%安と他の指数をアンダーパフォームした。構成銘柄では、クラウドサービスの微盟集団(ウェイモブ:2013/HK)が9.8%安、動画配信プラットフォームのビリビリ(9626/HK)が9.6%安、ショート動画投稿アプリの快手科技(クアイショウ・テクノロジー:1024/HK)が7.3%安と下げが目立っている。微盟については、科技指数構成銘柄からの除外を売り材料視した。ほか、除外銘柄では自動車取引サイト運営の汽車之家(オートホーム:2518/HK)が5.2%安、旅行予約サイト運営の同程旅行HD(トンチェン・トラベル・ホールディングス:780/HK)が2.9%安と売られている。
 本土系不動産セクターも安い。融創中国HD(1918/HK)が8.9%、合景泰富地産HD(KWGプロパティーホールディング:1813/HK)が4.6%、世茂房地産HD(813/HK)が2.4%、華潤置地(1109/HK)が2.2%ずつ下落した。
 旅行代理店やカジノなどレジャー関連もさえない。上述した同程旅行のほか、携程集団(トリップドットコム・グループ:9961/HK)が2.4%安、澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が1.9%安、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が1.7%安と値を下げた。
 半面、医薬品セクターの一角は高い。百済神州(ベイジーン:6160/HK)が5.2%、康哲薬業HD(チャイナ・メディカル・システム・ホールディングス:867/HK)が2.2%、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が1.1%ずつ上昇した。バイオ医薬品ベンチャーの康希諾生物に関しては、自社開発の吸入型コロナワクチンが追加接種用に承認されたことを材料視している。
 そのほか、指数構成銘柄に新規採用された銘柄の一角が急伸。ハンセン指数に採用されるパソコン世界大手の聯想集団(レノボ・グループ:992/HK)が5.4%高、ハンセン科技指数に組み入れが決まった画像処理ソフト中国最大手の商湯集団(センスタイム・グループ:20/HK)が6.8%高で取引を終えた。
 一方、本土マーケットは5日ぶりに小反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.14ポイント安の3490.61ポイントで取引を終了した。銀行・保険株がさえない。発電株、消費関連株、インフラ関連株、海運株なども売られた。半面、不動産株は高い。エネルギー株、医薬品株、証券株、「メタバース」(中国語:元宇宙)関連株も買われた。



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