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2021/11/02 17:42

香港大引:ハンセン0.2%安で6日続落、ネット株高で科技指数は0.6%上昇 無料記事

 2日の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前日比54.65ポイント(0.22%)安の25099.67ポイントと6日続落、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が35.49ポイント(0.40%)安の8863.83ポイントと7日続落した(ハンセン指数は約3週ぶりの安値)。売買代金は1460億1230万香港ドルにやや拡大している(1日は1350億9340万香港ドル)。
 本土株の下げに連れる流れ。昨夜の米株高値更新などを好感し買われていたものの、上海総合指数の下げ幅拡大をにらみながら、香港の各指数は引けにかけてマイナスに転じた。本土では、景気先行きが不安視されている。新型コロナウイルス感染が再拡大しつつある中、各地で行動規制が強化された。北京冬季オリンピックの開催を来年に控えていることもあり、政府は「ゼロコロナ政策」を推進している。経済活動の停滞が懸念される状況だ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)が6.4%安、資産総額で国内6位の招商銀行(3968/HK)が5.7%安、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(ロンフォー・グループ・ホールディングス:960/HK)が5.5%安と下げが目立った。龍湖集団など不動産株に関しては、業績不振が懸念されている。不動産研究機関のCRIC(克而瑞)は1日、中国大手デベロッパー100社の10月売上高が前年同月比で32%減少したと発表した。また、格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは、中国の不動産デベロッパーによる住宅販売の見通しについて、向こう6〜12カ月は低迷が続くとの見方を示している。
 セクター別では、非鉄や鉄鋼、建材など景気動向に敏感な素材が安い。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が3.3%、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が5.2%、北京金隅集団(BBMG:2009/HK)が2.3%ずつ下落した。
 半面、ネット株は物色される。ハンセン科技指数は0.6%高と3日ぶりに反発した。関連する構成銘柄では、インターネット検索中国最大手の百度集団(バイドゥ:9888/HK)が3.1%高、電子商取引(Eコマース)中国大手の京東集団(JDドットコム:9618/HK)が2.5%高、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が1.3%高と値を上げている。
 他の個別株動向では、リチウム電池素材メーカーの江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が3.4%高。同社は1日引け後、電気自動車(EV)メーカーの米テスラ(TSLA/NASDAQ)と製品供給契約を結んだと発表した。期間は2022年1月1日〜24年12月31日の3年間。売り上げの拡大に直結する。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.10%安の3505.63ポイントで取引を終了した。資源・素材株が安い。金融株、公益株、不動産株、医薬品株、インフラ関連株の一角なども売られた。半面、自動車株は高い。半導体株、酒造株、食品株、空運株も買われた。


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