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2021/11/09 17:45

香港大引:ハンセン0.2%高で3日ぶり反発、薬明生物10%上昇 無料記事

 9日の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前日比49.36ポイント(0.20%)高の24813.13ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が12.29ポイント(0.14%)高の8806.02ポイントと3日ぶりに反発した。売買代金は985億7400万香港ドルに縮小している(8日は1219億3990万香港ドル)。
 中国国内の経済正常化が期待される流れ。新型コロナウイルスの新規感染者数が中国本土で今月2日、約3カ月ぶりに100人を超えたものの、足もとでは落ち着きつつある状況だ。国家衛生健康委員会(NHC)によれば、8日に中国本土で確認された新規の市中感染者は43人に減少している(7日は65人)。ただ、全体として上値は重い。中国不動産業の不透明感が依然としてくすぶっている。また、中国の政策動向を見極めたいとするスタンスも漂った。北京市では8〜11日にかけて中国共産党の重要会議、第19期中央委員会第6回全体会議(6中全会)が開かれている。指数は安く推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が10.2%高、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が3.6%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が3.0%高と上げが目立った。連日で急落していた薬明生物は5日ぶりに急反発している。
 セクター別では、エアラインや代理店など旅行関連が高い。中国東方航空(670/HK)が1.7%、中国南方航空(1055/HK)が1.5%、香港中旅国際投資(チャイナ・トラベル:308/HK)が4.0%、携程集団(トリップドットコム・グループ:9961/HK)が2.1%ずつ上昇した。旅行サイト中国大手の携程に関しては、サウジアラビア政府観光局(STA)と協力協定を結び、現地観光開発を支援すると発表したことなども材料視されている。
 半導体セクターも急伸。上海復旦微電子集団(1385/HK)が16.7%高、晶門半導体(ソロモン・システック:2878/HK)が13.9%高、華虹半導体(1347/HK)が4.0%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.9%高で引けた。
 半面、中国不動産セクターの一角はさえない。世茂集団HD(シーマオ・グループ:813/HK)が7.0%、広州富力地産(2777/HK)が5.3%、碧桂園HD(カントリー・ガーデン・ホールディングス:2007/HK)が5.0%ずつ下落した。
 一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.24%高の3507.00ポイントで取引を終了した。ITハイテク関連株が高い。電力関連株、医薬品株、素材株、防衛関連株、銀行株の一角なども買われた。半面、石炭・石油株は安い。不動産株、食品飲料株、保険株も売られた。



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