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2021/09/09 13:43

香港前場:ハンセン1.6%安で続落、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 9日前場の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前日比422.26ポイント(1.60%)安の25898.67ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が185.97ポイント(1.97%)安の9263.42ポイントとそろって続落した。半日の売買代金は801億9740万香港ドルとなっている(8日の前場は870億3790万香港ドル)。
 中国産業の締め付け不安が高まる流れ。国営メディアが8日報じたところによれば、中国共産党中央委員会と政府の関係部局はオンラインゲームやライブプラットフォームの各企業を呼び出し、未成年者に対する規制などを確実に実施するよう指導した。また交通運輸部は、配車サービス業界の違法取締りを強化すると発表している。なお、朝方公表された8月の中国物価統計はまちまちの内容。消費者物価指数(CPI)が市場予想を下振れる半面、生産者物価指数(PPI)は上振れた。ただ、PPIが13年ぶりの高水準を記録する中、「卸売物価の高騰が川下産業の圧力になる」との見方も一部で流れている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が5.7%安、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が3.9%安、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が3.7%安と下げが目立った。
 セクター別では、オンラインゲームやライブ配信などネット関連が安い。上記したテンセントのほか、網易(ネットイース:9999/HK)が7.0%、中手遊科技集団(302/HK)が2.2%、ビリビリ(9626/HK)が6.6%、映客互娯(インカー:3700/HK)が5.3%、快手科技(クアイショウ・テクノロジー:1024/HK)が4.9%ずつ下落した。
 中国不動産セクターも急落。中国恒大集団(3333/HK)が9.2%安、融創中国HD(1918/HK)が5.7%安、合景泰富地産HD(1813/HK)が4.4%安、広州富力地産(2777/HK)が3.7%安、中国海外発展(688/HK)が2.0%安で引けた。中国恒大集団については、今月21日に予定する銀行借入金の金利支払いが一時停止される――との観測が報じられている。中国恒大集団のほか、広州富力地産にも財務懸念が浮上。業界全体に不安が広がった。
 中国自動車セクターもさえない。中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が11.3%安、広州汽車集団(2238/HK)が3.4%安、東風汽車集団(489/HK)が2.9%安、五菱汽車集団HD(305/HK)が2.8%安、長城汽車(2333/HK)が2.7%安、比亜迪(BYD:1211/HK)が1.7%安で前場取引を終えた。
 半面、鉄鋼や非鉄、建材の素材セクターは高い。重慶鋼鉄(1053/HK)が7.6%、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が3.9%、中国東方集団HD(581/HK)が3.5%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.6%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が4.7%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が2.9%、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が2.3%、新疆新キン鉱業(3833/HK)が2.2%、中国建材(3323/HK)が2.5%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)と北京金隅集団(BBMG:2009/HK)がそろって2.0%、中国西部水泥(西部セメント:2233/HK)が1.4%ずつ上昇した。素材価格の高止まりが材料視されている。
 一方、本土マーケットは小反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.09%高の3678.59ポイントで前場の取引を終了した。資源・素材株が高い。インフラ建設関連株、公益株、不動産株、空運株なども買われた。半面、ハイテク株は安い。消費関連株、金融株、医薬品株、海運株も売られた。



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