/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2021/11/09 13:37

香港前場:ハンセン0.1%安で3日続落、上海総合は0.02%下落 無料記事

 9日前場の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前日比17.85ポイント(0.07%)安の24745.92ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が5.73ポイント(0.07%)安の8788.00ポイントと小幅ながらそろって3日続落した。売買代金は527億7600万香港ドルに縮小している(8日の前場は691億2750万香港ドル)。
 中国不動産業を巡る不透明感が重し。複数の不動産デベロッパーに、社債デフォルトの観測が流れた。また、各社の10月販売実績は軒並み減少している。中国の重要会議も気がかり材料。北京市では8〜11日にかけて中国共産党の重要会議、第19期中央委員会第6回全体会議(6中全会)が開かれている。政策動向を見極めたいとするスタンスも高まった。もっとも、下値は限定的。経済活動の正常化が期待されている。新型コロナウイルスの新規感染者数は今月2日、約3カ月ぶりに100人を超えたものの、足もとでは落ち着きつつある状況だ。中国の国家衛生健康委員会(NHC)によれば、8日に中国本土で確認された新規の市中感染者は43人に減少している(7日は65人)。香港の各指数は高く推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(カントリー・ガーデン・ホールディングス:2007/HK)と光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)がそろって3.4%安、マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が2.5%安と下げが目立っている。
 セクター別では、中国の不動産が安い。上記した碧桂園のほか、世茂集団HD(シーマオ・グループ:813/HK)が8.2%、広州富力地産(2777/HK)が6.2%、合景泰富地産HD(KWGプロパティーホールディング:1813/HK)が2.8%ずつ下落した。
 石炭セクターもさえない。エン州煤業(1171/HK)が2.3%安、中国神華能源(1088/HK)が1.4%安、中国中煤能源(1898/HK)が1.1%安で前場取引を終えた。
 半面、ツアーやチケット販売など旅行関連は物色される。東瀛遊HD(EGLホールディングス:6882/HK)が4.4%、香港中旅国際投資(チャイナ・トラベル:308/HK)が3.2%、携程集団(トリップドットコム・グループ:9961/HK)が1.5%ずつ上昇した。旅行サイト中国大手のトリップ・ドットコムに関しては、サウジアラビア政府観光局(STA)と協力協定を結び、現地観光開発を支援すると発表したことなども材料視されている。
 一方、本土マーケットは小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.02%安の3497.90ポイントで前場の取引を終了した。資源・素材株が安い。消費関連株、銀行・保険株なども売られた。半面、医薬品株は高い。ハイテク株、不動産株、公益株、証券株、防衛関連株も買われた。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース