2022/02/11 13:27
香港前場:ハンセン0.1%高で3日続伸、上海総合は0.3%上昇
11日前場の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比19.30ポイント(0.08%)高の24943.65ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が30.93ポイント(0.35%)高の8820.85ポイントと小幅ながらそろって3日続伸した。売買代金は708億470万香港ドルとなっている(10日前場は691億6590万香港ドル)。
中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。本土では各種インフラプロジェクトが前倒しで着工されているほか、新規融資も急増している。中国人民銀行(中央銀行)が10日に発表した今年1月の金融統計では、国内金融機関の新規融資が前月実績から大幅に増加し、過去最高を記録した。マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸び率も予想以上に拡大している。ただ、米金融引き締めの加速が懸念され、指数は安く推移する場面もあった。米10年債利回りは節目の2%を突破している。金利上昇圧力が香港・本土でも高まると不安視された。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が4.9%高、ガラス生産の信義玻璃HD(信義ガラス:868/HK)が4.0%高、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が3.9%高と上げが目立った。
セクター別では、中国の不動産デベロッパーが高い。合景泰富地産HD(1813/HK)が8.6%、雅居楽集団HD(3383/HK)が7.6%、融創中国HD(1918/HK)が6.3%ずつ上昇した。債務問題の不安後退で買い安心感が広がる。資金繰り難に直面する不動産デベロッパーの資産再編に、中央政府系の大型AMC(金融資産管理会社)も参画する見通し――と報じられたことが引き続き材料視された。
中国保険セクターもしっかり。中国平安保険(2318/HK)が3.7%高、中国人寿保険(2628/HK)が3.6%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が3.0%高、新華人寿保険(1336/HK)が2.9%高と値を上げた。
このほか、業績動向を手がかりにした物色もみられる。ICファウンドリ中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.8%高。同社が報告した2021年第4四半期(10〜12月)業績は、純利益が前年同期比で倍増した。ドライバルク海運の太平洋航運集団(2343/HK)は5.0%高。同社は2021年12月期(本決算)業績について、純損益が黒字に転換するとの見通しを示した。
半面、「ニューエコノミー」関連銘柄は総じてさえない。ハンセン科技指数が0.5%逆行安した。個別では、パソコン世界大手の聯想集団(レノボ・グループ:992/HK)が2.6%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が2.3%安、電子書籍ストア運営の閲文集団(チャイナ・リテラチュア:772/HK)が2.2%安、オンラインゲーム中国大手の網易(ネットイース:9999/HK)が2.0%安と値を下げている。
自動車セクターも安い。小鵬汽車(9868/HK)が3.0%、五菱汽車集団HD(305/HK)が2.9%、長城汽車(2333/HK)が2.3%、広州汽車集団(2238/HK)が2.2%ずつ下落した。
一方、本土マーケットは5日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.34%高の3497.71ポイントで前場の取引を終了した。金融株が相場をけん引する。エネルギー株、不動産株、運輸株、素材株の一角なども買われた。半面、医薬品株は安い。ハイテク株、自動車株、食品飲料株、公益株も売られた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。本土では各種インフラプロジェクトが前倒しで着工されているほか、新規融資も急増している。中国人民銀行(中央銀行)が10日に発表した今年1月の金融統計では、国内金融機関の新規融資が前月実績から大幅に増加し、過去最高を記録した。マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸び率も予想以上に拡大している。ただ、米金融引き締めの加速が懸念され、指数は安く推移する場面もあった。米10年債利回りは節目の2%を突破している。金利上昇圧力が香港・本土でも高まると不安視された。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が4.9%高、ガラス生産の信義玻璃HD(信義ガラス:868/HK)が4.0%高、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が3.9%高と上げが目立った。
セクター別では、中国の不動産デベロッパーが高い。合景泰富地産HD(1813/HK)が8.6%、雅居楽集団HD(3383/HK)が7.6%、融創中国HD(1918/HK)が6.3%ずつ上昇した。債務問題の不安後退で買い安心感が広がる。資金繰り難に直面する不動産デベロッパーの資産再編に、中央政府系の大型AMC(金融資産管理会社)も参画する見通し――と報じられたことが引き続き材料視された。
中国保険セクターもしっかり。中国平安保険(2318/HK)が3.7%高、中国人寿保険(2628/HK)が3.6%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が3.0%高、新華人寿保険(1336/HK)が2.9%高と値を上げた。
このほか、業績動向を手がかりにした物色もみられる。ICファウンドリ中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.8%高。同社が報告した2021年第4四半期(10〜12月)業績は、純利益が前年同期比で倍増した。ドライバルク海運の太平洋航運集団(2343/HK)は5.0%高。同社は2021年12月期(本決算)業績について、純損益が黒字に転換するとの見通しを示した。
半面、「ニューエコノミー」関連銘柄は総じてさえない。ハンセン科技指数が0.5%逆行安した。個別では、パソコン世界大手の聯想集団(レノボ・グループ:992/HK)が2.6%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が2.3%安、電子書籍ストア運営の閲文集団(チャイナ・リテラチュア:772/HK)が2.2%安、オンラインゲーム中国大手の網易(ネットイース:9999/HK)が2.0%安と値を下げている。
自動車セクターも安い。小鵬汽車(9868/HK)が3.0%、五菱汽車集団HD(305/HK)が2.9%、長城汽車(2333/HK)が2.3%、広州汽車集団(2238/HK)が2.2%ずつ下落した。
一方、本土マーケットは5日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.34%高の3497.71ポイントで前場の取引を終了した。金融株が相場をけん引する。エネルギー株、不動産株、運輸株、素材株の一角なども買われた。半面、医薬品株は安い。ハイテク株、自動車株、食品飲料株、公益株も売られた。
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