2022/02/11 17:37
香港大引:ハンセン0.1%安で3日ぶり小反落、科技指数は1.2%下落
11日の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比17.69ポイント(0.07%)安の24906.66ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が5.53ポイント(0.06%)安の8784.39ポイントとそろって3日ぶりに反落した。売買代金は1392億4090万香港ドルとなっている(10日は1291億2950万香港ドル)。
米金融引き締めの動きが警戒される流れ。インフレ高進を背景に、米金融当局は引き締めを急ぐとの見方が一段と高まっている。米10年債利回りが節目の2%を突破する中、金利上昇圧力が香港・本土でも高まると不安視された。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国経済対策の期待感で、指数はプラス圏で推移する場面もあった。本土では各種インフラプロジェクトが前倒しで着工されているほか、新規融資も急増している。中国人民銀行(中央銀行)が10日に発表した今年1月の金融統計では、国内金融機関の新規融資が前月実績から大幅に増加し、過去最高を記録した。(亜州リサーチ編集部)
「ニューエコノミー」関連銘柄で構成されるハンセン科技指数が1.2%安と他の指数をアンダーパフォーム。個別では、自動車取引サイト運営の汽車之家(オートホーム:2518/HK)が4.9%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が4.4%安、不動産開発業者向けソフトウエアの明源雲集団HD(909/HK)が2.6%安と値を下げている。
自動車セクターも安い。長城汽車(2333/HK)が3.4%、比亜迪(BYD:1211/HK)と広州汽車集団(2238/HK)がそろって2.9%、吉利汽車HD(175/HK)が2.3%ずつ下落した。
医薬品セクターも売られる。康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が7.2%安、石薬集団(CSPCファーマシューティカル・グループ:1093/HK)が5.0%安、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が3.7%安で引けた。
中国発電セクターもさえない。華電国際電力(1071/HK)が4.9%安、中国電力国際発展(2380/HK)が4.6%安、華潤電力HD(836/HK)が2.9%安で取引を終えた。
半面、中国不動産セクターは高い。合景泰富地産HD(1813/HK)が6.5%、雅居楽集団HD(3383/HK)が4.9%、融創中国HD(1918/HK)が2.4%ずつ上昇した。債務問題の不安後退で買い安心感が広がる。資金繰り難に直面する不動産デベロッパーの資産再編に、中央政府系の大型AMC(金融資産管理会社)も参画する見通し――と報じられたことが引き続き材料視された。
中国保険セクターもしっかり。中国平安保険(2318/HK)が3.9%高、中国人寿保険(2628/HK)が3.3%高、新華人寿保険(1336/HK)が1.9%高と値を上げた。
このほか、業績動向を手がかりにした物色もみられる。ICファウンドリ中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.5%高。同社が報告した2021年第4四半期(10〜12月)業績は、純利益が前年同期比で倍増した。ドライバルク海運の太平洋航運集団(2343/HK)は5.0%高。同社は2021年12月期(本決算)業績について、純損益が黒字に転換するとの見通しを示した。
一方、本土マーケットは5日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.66%安の3462.95ポイントで取引を終了した。ITハイテク関連株が安い。医薬品株、素材株、消費関連株、空運株、公益株なども売られた。半面、保険・銀行株は高い。石炭・石油株も買われた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
米金融引き締めの動きが警戒される流れ。インフレ高進を背景に、米金融当局は引き締めを急ぐとの見方が一段と高まっている。米10年債利回りが節目の2%を突破する中、金利上昇圧力が香港・本土でも高まると不安視された。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国経済対策の期待感で、指数はプラス圏で推移する場面もあった。本土では各種インフラプロジェクトが前倒しで着工されているほか、新規融資も急増している。中国人民銀行(中央銀行)が10日に発表した今年1月の金融統計では、国内金融機関の新規融資が前月実績から大幅に増加し、過去最高を記録した。(亜州リサーチ編集部)
「ニューエコノミー」関連銘柄で構成されるハンセン科技指数が1.2%安と他の指数をアンダーパフォーム。個別では、自動車取引サイト運営の汽車之家(オートホーム:2518/HK)が4.9%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が4.4%安、不動産開発業者向けソフトウエアの明源雲集団HD(909/HK)が2.6%安と値を下げている。
自動車セクターも安い。長城汽車(2333/HK)が3.4%、比亜迪(BYD:1211/HK)と広州汽車集団(2238/HK)がそろって2.9%、吉利汽車HD(175/HK)が2.3%ずつ下落した。
医薬品セクターも売られる。康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が7.2%安、石薬集団(CSPCファーマシューティカル・グループ:1093/HK)が5.0%安、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が3.7%安で引けた。
中国発電セクターもさえない。華電国際電力(1071/HK)が4.9%安、中国電力国際発展(2380/HK)が4.6%安、華潤電力HD(836/HK)が2.9%安で取引を終えた。
半面、中国不動産セクターは高い。合景泰富地産HD(1813/HK)が6.5%、雅居楽集団HD(3383/HK)が4.9%、融創中国HD(1918/HK)が2.4%ずつ上昇した。債務問題の不安後退で買い安心感が広がる。資金繰り難に直面する不動産デベロッパーの資産再編に、中央政府系の大型AMC(金融資産管理会社)も参画する見通し――と報じられたことが引き続き材料視された。
中国保険セクターもしっかり。中国平安保険(2318/HK)が3.9%高、中国人寿保険(2628/HK)が3.3%高、新華人寿保険(1336/HK)が1.9%高と値を上げた。
このほか、業績動向を手がかりにした物色もみられる。ICファウンドリ中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.5%高。同社が報告した2021年第4四半期(10〜12月)業績は、純利益が前年同期比で倍増した。ドライバルク海運の太平洋航運集団(2343/HK)は5.0%高。同社は2021年12月期(本決算)業績について、純損益が黒字に転換するとの見通しを示した。
一方、本土マーケットは5日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.66%安の3462.95ポイントで取引を終了した。ITハイテク関連株が安い。医薬品株、素材株、消費関連株、空運株、公益株なども売られた。半面、保険・銀行株は高い。石炭・石油株も買われた。
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