/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2021/10/29 13:28

香港前場:ハンセン0.5%安で4日続落、上海総合は0.2%上昇 無料記事

 29日前場の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前日比114.31ポイント(0.45%)安の25441.42ポイントと4日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が39.60ポイント(0.44%)安の9013.10ポイントと5日続落した。売買代金は621億7560万香港ドルに縮小している(28日の前場は742億6510万香港ドル)。
 中国景気の回復ペース鈍化が警戒される流れ。国内では新型コロナウイルス感染が再拡大しつつあり、各地で行動規制が強化されている。また、香港(中国)で主要企業の四半期決算報告が終盤に入る中、業績不振の銘柄群が売りに押されたことも全体相場の重しとなった。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が3.4%安、保険事業で中国2位の中国平安保険(2318/HK)が3.3%安、充電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が3.2%安と下げが目立った。それぞれ決算内容が嫌気されている。中国人寿保険の7〜9月期業績は減益に転落。平安保険やBYDも減益を強いられた。
 セクター別では、発電が安い。華電国際電力(1071/HK)が3.1%、華潤電力HD(836/HK)が2.5%、大唐国際発電(991/HK)が2.2%ずつ下落した。大唐国際発電については、1〜9月期決算の99.5%減益が嫌気されている。
 中国不動産セクターの一角もさえない。万科企業(チャイナ・ヴァンカ:2202/HK)が4.9%安、広州富力地産(2777/HK)が4.3%安、中国恒大集団(3333/HK)が0.8%安で引けた。万科企業に関しては、減益決算が売り材料視されている。また、債務問題を抱える中国恒大は29日、この日に猶予期限が終了する米ドル建て債券の利払いを実行した。デフォルトは回避されたものの、利払いはこれから先も続くだけに、不安は払しょくされていない。
 半面、天然ガス関連の銘柄は高い。新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が6.2%、港華燃気(タウンガス・チャイナ:1083/HK)が4.4%、華潤燃気HD(華潤ガス:1193/HK)が2.7%ずつ上昇した。
 海運セクターもしっかり。太平洋航運集団(2343/HK)が4.4%高、中遠海運HD(1919/HK)が4.1%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.1%高で前場取引を終えた。
 このほか、業界大手の青島ビール(168/HK)が3.3%高。1〜9月期決算の増収増益が好感された。
 一方、本土マーケットは4日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.16%高の3523.94ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が高い。医薬品株、発電株、食品飲料株、運輸株、銀行株なども買われた。半面、資源・素材株は安い。保険株、不動産株、自動車株も売られた。



内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース