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2021/08/30 13:28

香港前場:ハンセン0.4%高で4日ぶり反発、上海総合は0.3%上昇 無料記事

 週明け30日前場の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比88.02ポイント(0.35%)高の25495.91ポイントと4日ぶりに反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が12.67ポイント(0.14%)高の8970.48ポイントと続伸した。半日の売買代金は760億3830万香港ドルとなっている(27日の前場は674億4850万香港ドル)。 
 中国の景気テコ入れ策に対する期待感が相場を支える流れ。中国人民銀行(中央銀行)など関係各局は27日、農村振興を支援する会議を開き、金融支援を強化する方針を確認した。市場の一部では、農村振興のほか、ハイテク製造やグリーン産業支援のため、人民銀が9月に預金準備率とあわせ銀行貸し出しの指標となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」を引き下げるとの観測も流れている。また、主要企業の決算発表が佳境に入る中、好業績銘柄を物色する動きも強まった。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、太陽光発電用ガラス基板メーカーの信義光能HD(シンイ・ソーラー・ホールディングス:968/HK)が8.1%高、中国政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)が6.7%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が5.3%高と上げが目立った。信義光能が先ごろ公表した中間決算は利益倍増。世界的にカーボンニュートラルの流れが高まる中、今後の業績上積みも期待されている。
 セクター別では、太陽光や風力など再生可能エネルギー発電関連が高い。上記した信義光能のほか、福莱特玻璃集団(フラット・グラス・グループ:6865/HK)が8.1%、陽光能源HD(757/HK)が2.0%、北京能源国際HD(ベイジン・エナジー・インターナショナル・ホールディング:686/HK)が1.9%、龍源電力集団(916/HK)が14.8%、新疆金風科技(2208/HK)が5.9%、中国高速伝動設備集団(658/HK)が3.5%ずつ上昇した。陽光能源が公表した中間決算は、純損益が黒字に転換。龍源電力の中間決算は38%増益、中国高速伝動設備集団は139%増益と堅調だった。龍源電力は上場来高値を更新している。
 非鉄セクターも急伸。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が8.1%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が6.7%高、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が6.4%高、新疆新キン鉱業(3833/HK)が5.6%高、江西銅業(358/HK)が5.4%高で引けた。江西銅業の中間決算では、純利益が301%増に拡大している。
 海運・港湾セクターもしっかり。東方海外(316/HK)が7.2%高、中遠海運HD(1919/HK)が3.4%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が1.3%高、中遠海運港口(1199/HK)が4.5%高、天津港発展HD(3382/HK)が1.6%高と値を上げた(東方海外は最高値更新)。天津港発展の中間決算は純利益が90%増加している。
 半面、中国不動産セクターの一角はさえない。万科企業(2202/HK)が5.4%安、合景泰富地産HD(KWGプロパティーホールディング:1813/HK)が3.6%安、龍湖集団HD(960/HK)が1.9%安、世茂集団HD(シーマオ・グループ・ホールディングス:813/HK)が1.8%安、碧桂園HD(2007/HK)が1.3%安で前場取引を終えた。万科企業については、中間決算の12%減益が嫌気されている。
 一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.34%高の3534.23ポイントで前場の取引を終了した。資源・素材株が高い。ハイテク株、自動車株、インフラ関連株の一角なども買われた。半面、医薬品株は安い。不動産株、金融株、食品飲料株も売られた。


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