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2022/01/17 16:32

中国大引:上海総合0.6%高で3日ぶり反発、人民銀の緩和策に期待感 無料記事

 週明け17日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前営業日比20.41ポイント(0.58%)高の3541.67ポイント(上海A株指数は0.58%高の3711.46ポイント)と3日ぶりに反発した。
 中国人民銀行(中央銀行)の緩和スタンスが好感される流れ。人民銀は朝方、中期貸出ファシリティ(MLF)の金利を1年9カ月ぶりに引き下げ、前回を上回る規模の資金供給を実施した。あわせて実施したリバースレポ取引に関しても、金利を引き下げている。ただ、上値は限定的。新型コロナウイルス感染が再拡大する中、経済活動の停滞が不安視されている。
 一方、中国経済指標はそれほど材料視されず。取引時間中に公表された2021年の国内総生産(GDP)成長率は前年比8.1%となり、市場予想(8.0%)をやや上回ったものの、前年実績(9.8%)から大幅に鈍化している。12月の月次統計は、小売売上高が大幅に予想を下回る一方、鉱工業生産額は上振れるなどまちまちだった。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、ITハイテクが高い。スーパーコンピュータ世界大手の曙光信息産業(中科曙光:603019/SH)と情報技術サービスの上海宝信軟件(600845/SH)がそろって6.8%、IC設計の上海韋爾半導体(WILLSEMI:603501/SH)が4.9%ずつ上昇した。
 仮想空間技術「メタバース」(中国語:元宇宙)やテレワーク関連株の銘柄群も物色される。浙報数字文化集団(600633/SH)と浙文互聯集団(600986/SH)、吉視伝媒(601929/SH)がそろってストップ高、鵬博士電信伝媒集団(600804/SH)が6.7%高、中国衛通(601698/SH)が3.0%高で取引を終えた。
 不動産株もしっかり。金地集団(600383/SH)が3.5%高、保利地産(600048/SH)が2.8%高、新城控股集団(601155/SH)が2.0%高で引けた。消費関連株、医薬品株、エネルギー株、公益株なども買われている。
 半面、非鉄関連の銘柄はさえない。中国北方稀土(600111/SH)が3.4%、中国アルミ(601600/SH)が1.2%、廈門タングステン業(600549/SH)が2.1%ずつ下落した。運輸株、金融株の一角も売られている。
 一方、外貨建てB株相場は上海B株指数が0.32ポイント(0.11%)高の287.16ポイント、深センB株指数が3.11ポイント(0.26%)高の1179.87ポイントで終了した。



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