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2021/09/08 13:36

香港前場:ハンセン0.5%安で3日ぶり反落、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 8日前場の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前日比136.25ポイント(0.52%)安の26217.38ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が46.57ポイント(0.49%)安の9421.65ポイントとそろって3日ぶりに反落した。半日の売買代金は870億3790万香港ドルとなっている(7日の前場は779億4320万香港ドル)。
 外部環境の不透明感が嫌気される流れ。ゴールドマン・サックスは最新リポートで、2021年の米経済成長率予想を6.0→5.7%に引き下げた。米国では足もとの経済指標も弱いものが多く、「経済回復はピークを過ぎた」との見方も一部で流れている。また、ハンセン指数はこのところの上昇で8月13日以来の高値水準を回復しているだけに、戻り待ちの売り出たようだ。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国輸出入統計の上振れ、経済対策の期待感が引き続き相場の支えとなっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が5.3%安、中国スポーツ用品大手の李寧(リーニン:2331/HK)が3.8%安、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が3.6%安と下げが目立った。創科実業は米国向け売上比率が高く、万洲国際は米国でも事業展開している。
 セクター別では、ゼネコンや建材、建機などインフラ建設関連がさえない。中国中鉄(390/HK)と中国鉄建(1186/HK)がそろって2.2%安、中国交通建設(1800/HK)が1.7%安、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が3.4%安、中国西部水泥(西部セメント:2233/HK)が2.1%安、中聯重科(1157/HK)が3.5%安、中国龍工HD(3339/HK)が3.1%安と値を下げている。同セクターはこのところ、インフラ投資の加速期待を手がかりに上昇が目立っていた。
 中国の保険・証券セクターも安い。中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.9%、新華人寿保険(1336/HK)が1.9%、中国平安保険(2318/HK)が1.2%、広発証券(1776/HK)が3.6%、中信建投証券(CSCフィナンシャル:6066/HK)が3.5%、中信証券(6030/HK)が2.6%ずつ下落した。
 半面、エアラインや空港、カジノ、旅行代理店などレジャー関連は高い。中国南方航空(1055/HK)が3.3%、中国東方航空(670/HK)が2.9%、中国国際航空(753/HK)が2.2%、海南美蘭国際空港(旧・瑞港国際機場集団:357/HK)が5.1%、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が4.8%、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が3.2%、縦横遊HD(WWPKGホールディングス:8069/HK)が6.9%、同程芸龍HD(トンチェン・イーロン・ホールディングス:780/HK)が1.9%ずつ上昇した。
 海上輸送やコンテナ生産・リースの海運セクターもしっかり。東方海外(オリエント・オーバーシーズ:316/HK)が5.8%高、太平洋航運集団(2343/HK)が5.6%高、中遠海運HD(1919/HK)と海豊国際HD(SITCインターナショナル・ホールディングス:1308/HK)がそろって2.4%高、中遠海運発展(2866/HK)が4.0%高、中国国際海運集装箱(中国国際コンテナ:2039/HK)が3.7%高、勝獅貨櫃(シンガマス・コンテナ:716/HK)が2.6%高で引けた。
 一方、本土マーケットは小幅ながら3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.07%高の3649.65ポイントで前場の取引を終了した。発電株が高い。不動産株、資源・素材株、海運株、銀行・証券株なども買われた。半面、ハイテク株は安い。医薬品株、消費関連株も売られた。


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