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2022/01/25 13:26

香港前場:ハンセン1.2%安で続落、上海総合は1.1%下落 無料記事

 25日前場の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比305.08ポイント(1.24%)安の24351.38ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が88.97ポイント(1.03%)安の8569.14ポイントとそろって続落した。売買代金は720億760万香港ドルとなっている(24日前場は691億470万香港ドル)。
 内外環境の不透明感が重しとなる流れ。北京冬季五輪の開催まで2週間を切る中、中国では新型コロナウイルス感染再拡大に対処するため、行動抑制が強化されている。外部環境では、ウクライナ情勢の緊迫化や、米国の金融引き締めに対する警戒感が高まる状況。北大西洋条約機構(NATO)は24日、ロシアのウクライナ侵攻に備え、周辺の東欧地域に艦隊や戦闘機を増派するとの声明を発表した。また、今週開催(25〜26日)の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、3月利上げが示唆される見込み。市場の一部からは、利上げ前倒しの可能性も伝わっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が4.6%安、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が4.2%安、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が3.9%安と下げが目立った。
 セクター別では、非鉄が安い。新疆新キン鉱業(3833/HK)が7.9%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が4.3%、江西銅業(358/HK)が3.7%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が1.9%ずつ下落した。そのほか、ロシアに拠点を置くアルミ生産大手のユナイテッド・カンパニー・ルーサル(486/HK)が5.7%安。上述したように、東欧地域で地政学リスクが高まっていることを売り材料視した。
 石炭や天然ガスの銘柄群もさえない。中国中煤能源(1898/HK)が3.3%安、中国神華能源(1088/HK)が2.8%安、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が3.2%安、新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が1.8%安と値を下げた。
 海上輸送やコンテナリース・生産、港湾など海運関連も売られる。中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.0%安、太平洋航運集団(2343/HK)が1.3%安、勝獅貨櫃(シンガマス・コンテナ:716/HK)が2.7%安、中国国際海運集装箱(中国国際コンテナ:2039/HK)が1.5%安、大連港(2880/HK)が2.7%安、廈門国際港務(アモイ国際港務:3378/HK)が2.3%安で引けた。
 半面、空運セクターはしっかり。中国東方航空(670/HK)が2.5%、国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が1.7%、中国国際航空(753/HK)が1.5%、中国南方航空(1055/HK)が1.2%ずつ上昇している。春節期間の航空運賃上昇が材料視された。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.12%安の3484.80ポイントで前場の取引を終了した。資源・素材株が安い。不動産株、公益株、医薬品株、ハイテク株、消費関連株、金融株なども売られた。半面、空運株は買われている。


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