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2022/03/01 13:27

香港前場:ハンセン0.1%安で4日続落、上海総合は0.3%上昇 無料記事

 1日前場の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比18.17ポイント(0.08%)安の22694.85ポイントと小幅ながら4日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が0.88ポイント(0.01%)安の8023.05ポイントと小反落した。売買代金は599億6370万香港ドルに縮小している(2月28日前場は725億4380万香港ドル)。
 域内の行動抑制強化が警戒される流れ。今月実施される新型コロナウイルス全市民検査の期間中、香港政府は市民の外出を禁止する見通しなどと伝わった。香港では新型コロナ感染再拡大が続いている。経済活動の停滞が懸念される状況だ。また、ウクライナ情勢を巡る不透明感も懸念材料として意識されている。もっとも、下値は限定的。中国景気の先行きが楽観される中、ハンセン指数は高く推移する場面もみられた。寄り付き直後に公表された2月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)は50.2となり、低下予想(49.8)に反し、前月実績(50.1)を上回っている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、香港電力大手の中電HD(CLPホールディングス:2/HK)が3.2%安、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が2.5%安、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が2.3%安と下げが目立った。
 セクター別では、香港に拠点を置く金融や消費が安い。渣打集団(スタンダード・チャータード:2888/HK)が3.0%、中銀香港(2388/HK)が1.4%、莎莎国際HD(ササ・インターナショナル・ホールディングス:178/HK)が3.6%、利福国際集団(1212/HK)が2.0%ずつ下落した。
 非鉄セクターもさえない。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.8%安、江西銅業(358/HK)が2.1%安、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が1.8%安、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が1.3%安で引けた。
 他の個別株動向では、通信設備メーカー大手の京信通信系統HD(コムバ・テレコムシステムズ:2342/HK)が15.8%安。同社は2月28日引け後、通期決算の純損失が拡大するとの見通しを明らかにした。ほか、マカオ・カジノの澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が4.3%安。同社が報告した通期決算は、赤字幅が前年から拡大している。
 半面、中国自動車セクターは高い。理想汽車(リ・オート:2015/HK)が13.2%、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK)が6.3%、比亜迪(BYD:1211/HK)が2.7%、広州汽車集団(2238/HK)が2.2%ずつ上昇した。
 中国の発電設備・電力セクターもしっかり。中国電力国際発展(2380/HK)が1.4%高、華能国際電力(902/HK)が0.9%高、ハルビン電気(1133/HK)が2.5%高、上海電気集団(2727/HK)が1.4%高で前場取引を終えた。
 そのほか、ガラス生産の信義玻璃HD(信義ガラス:868/HK)が4.8%高。同社が報告した通期決算は80%増益となり、配当の増額も予定された。
 一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.28%高の3471.84ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が高い。不動産株、金融株、空運株、インフラ関連株、防衛関連株なども買われた。半面、素材株は安い。エネルギー株、公益株、半導体株も売られた。



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