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2022/02/04 17:38

香港大引:ハンセン3.2%高で続伸、スポーツ用品や自動車に買い 無料記事

 春節(旧正月)連休明け4日の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比771.03ポイント(3.24%)高の24573.29ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が234.42ポイント(2.81%)高の8584.37ポイントとそろって大幅続伸した。売買代金は1139億360万香港ドルとなっている(短縮取引の1月31日は651億3460万香港ドル)。
 中国経済対策の期待感が持続する流れ。中国景気の鈍化懸念がくすぶる中、当局は財政や金融で景気を支えるとの見方が一段と強まった。連休前の中国本土では、中国人民銀行(中央銀行)が厚めの資金供給を連日実施している。また、中国メディアが報じたところによれば、今年1月の専項債(公益事業向けに資金調達する特別地方債)発行額は、前月比で倍増の6989億人民元(約12兆6500億円)にまで拡大した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面高(64のうち62が上昇)。個別では、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が8.2%高、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が8.1%高、中国スポーツ用品大手の李寧(リーニン:2331/HK)が7.6%高と上げが目立った。創科実業については、2022年上半期の自社業績目標の達成に自信を示したことが好感されている。
 セクター別では、中国スポーツ用品が高い。上記した李寧のほか、安踏体育用品(2020/HK)が6.4%、特歩国際(1368/HK)が4.0%ずつ上昇した。大型スポーツイベントが開催されるなか、需要増が意識されている。北京冬季五輪は、本日午後9時(日本時間)に開会式が行われる。
 自動車セクターも急伸。中でも電気自動車(EV)メーカーが買われ、理想汽車(2015/HK)が12.6%高、小鵬汽車(9868/HK)が11.2%高、比亜迪(BYD:1211/HK)が7.0%高で引けた。1月納車の拡大が刺激材料。各メーカーの新車販売は前年同月比で理想汽車が128%、小鵬汽車が115%、BYDが125%ずつ拡大した。
 香港拠点の銀行セクターも物色される。HSBC(5/HK)が5.0%高、渣打集団(スタンダード・チャータード:2888/HK)が4.8%高、中銀香港(2388/HK)が3.7%高と値を上げた。欧米の金利高が香港域内に波及すると期待されている。イングランド銀行(英中央銀行)は3日、政策金利を追加で引き上げた。米連邦準備理事会(FRB)は、3月利上げを示唆している。HSBCは約2年ぶりの高値水準を回復した。
 エアラインや代理店など旅行関連セクターもしっかり。中国国際航空(753/HK)が4.3%高、中国南方航空(1055/HK)が3.4%高、同程芸龍HD(トンチェン・イーロン・ホールディングス:780/HK)が4.4%高、携程集団(トリップドットコム・グループ:9961/HK)が4.0%高で取引を終えた。
 一方、本土マーケットは春節連休が続き、本日4日も休場となっている(取引再開は7日)。



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