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2021/12/21 17:38

香港大引:ハンセン1.0%高で3日ぶり反発、テック銘柄が相場けん引 無料記事

 21日の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比226.47ポイント(1.00%)高の22971.33ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が98.73ポイント(1.23%)高の8141.47ポイントとそろって3日ぶりに反発した。売買代金は1102億9000万香港ドルに縮小している(20日は1247億8230万香港ドル)。
 自律反発狙いの買いが先行する流れ。昨日のマーケットでは、ハンセン指数が連日で年初来安値を更新し、昨年3月以来、約1年9カ月ぶりの安値水準を付けている。中国経済対策の期待感も根強い。複数の現地メディアはアナリストの分析を引用し、銀行貸し出し指標の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」追加引き下げ見通しを伝えた。LPRは20日、1年物が20カ月ぶりに引き下げられている(3.85→3.80%)。市場の一部からは、「金融緩和が物足りない」との声も聞かれていた。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄が相場をけん引。ハンセン科技(テック)指数は2.1%高と他の指数をアウトパフォームしている。同指数は前日まで、連日で公表以来の安値を更新していた。主要な構成銘柄では、美団(メイトゥアン:3690/HK)が4.5%高、小米集団(シャオミ:1810/HK)が4.4%高、騰訊HD(テンセント:700/HK)が2.5%高と値を上げている。
 デベロッパーや管理サービスの不動産セクターも高い。融創中国HD(SUNACチャイナ:1918/HK)が9.5%、花様年HD集団(1777/HK)が6.7%、碧桂園HD(2007/HK)が3.2%、融創服務HD(1516/HK)が10.3%、世茂服務HD(873/HK)が6.6%ずつ上昇した。格付け会社が部分的デフォルトを認定した花様年については、債務問題の不安感がやや薄らいでいる。同社は20日引け後、子会社が発行した元建て債に関し、償還期限や利払いの一部延長で合意したと報告した。
 中国発電セクターもしっかり。華能国際電力(902/HK)が5.3%高、華潤電力HD(836/HK)が2.0%高、華電国際電力(1071/HK)が1.8%高で取引を終えた。
 鉄鋼やセメントなどの素材セクターも物色される。重慶鋼鉄(1053/HK)が3.8%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.8%高、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が2.2%高、中国建材(3323/HK)が2.7%高、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が1.5%高で引けた。
 他の個別株動向では、ガラス生産の信義玻璃HD(信義ガラス:868/HK)が8.3%高。同社に関しては、通期決算の70〜85%増益見通しなどが支援材料となっている。
 一方、本土マーケットは3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.88%高の3625.13ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が高い。発電株、自動車株、資源・素材株、金融株、医薬品株、ハイテク株、インフラ関連株なども買われた。



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