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2022/01/20 13:45

香港前場:ハンセン2.3%高で続伸、上海総合0.3%上昇 無料記事

 20日前場の香港マーケットは、主要64銘柄で構成されるハンセン指数が前日比561.47ポイント(2.33%)高の24689.32ポイントと続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が240.86ポイント(2.85%)高の8682.55ポイントと6日ぶりに反発した。売買代金は912億8980万香港ドルに拡大している(19日前場は600億9100万香港ドル)。
 中国の金融緩和スタンスが好感される流れ。銀行貸し出しの指標となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」が朝方公表され、市場の予想通り、1年物と5年物がそれぞれ引き下げられた。住宅ローン金利指標の5年物は、2020年4月以来の引き下げとなる。また、不動産デベロッパーが住宅分譲時に受け取る手付金の利用に関する規制について、中国政府が緩和を検討しているもよう――と伝わったことも好材料だ。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、デベロッパーや管理サービスの中国不動産が高い。融創中国HD(1918/HK)が11.2%、碧桂園HD(2007/HK)が6.3%、龍湖集団HD(960/HK)が4.0%、碧桂園服務HD(6098/HK)が13.4%、融創服務HD(1516/HK)が8.0%ずつ上昇した。
 ネット株も上げが目立つ。ハンセン科技指数は3.3%高と他の指数をアウトパフォームした。関連する構成銘柄では、美団(メイトゥアン:3690/HK)が6.9%高、騰訊HD(テンセント:700/HK)が4.7%高、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が4.4%高で引けた。
 中国保険セクターもしっかり。中国太平洋保険集団(2601/HK)が5.7%高、中国平安保険(2318/HK)が4.4%高、中国人寿保険(2628/HK)が3.8%高と値を上げた。
 教育サービスの銘柄群も物色される。民生教育集団(1569/HK)が6.5%高、中国宇華教育集団(6169/HK)が5.9%高、中国東方教育HD(667/HK)が3.9%高で前場取引を終えた。
 他の個別株動向では、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が6.4%高。2021年12月期(本決算)の増益見通しが手がかりになった。ほか、オンラインゲーム中堅の網龍網絡HD(ネットドラゴン・ウェブソフト:777/HK)が4.6%高。同社は19日引け後、2021年度に1株当たり1.43香港ドルの特別配当を実施する方針を明らかにした。
 半面、発電や設備の電力セクターはさえない。華潤電力HD(836/HK)が1.6%、華電国際電力(1071/HK)が0.7%、ハルビン電気(1133/HK)が20.3%、東方電気(1072/HK)が0.4%ずつ下落した。ハルビン電気に関しては、通期決算の赤字幅拡大見通しが売り材料視されている。
 そのほか、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が9.8%安。通期業績の減益見通しが嫌気されている。また、石油グループ大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.2%安。同社の親会社、中国石油天然気集団(CNPC)が2006年以来、輸入原油1億7950万トンを国内各地の製油会社に不正に転売していたことが発覚した。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.29%高の3568.36ポイントで前場の取引を終了した。金融株が高い。不動産株、食品飲料株、公益株、空運株なども買われた。半面、素材株は安い。ハイテク株、自動車株、医薬品株、エネルギー株、防衛関連株も売られた。



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