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2021/11/30 17:46

香港大引:ハンセン1.6%安で3日続落、コロナ「オミクロン」に警戒感 無料記事

 11月30日の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前日比376.98ポイント(1.58%)安の23475.26ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が129.77ポイント(1.53%)安の8368.49ポイントとそろって3日続落した。ハンセン指数は約1年2カ月ぶりの安値水準を切り下げている。売買代金は2238億4810万香港ドルに拡大した(29日は1445億1000万香港ドル)。
 新型コロナ変異ウイルス(オミクロン)の警戒感が強まる流れ。英メディアはアジア時間午後、「モデルナのステファン最高経営責任者(CEO)がオミクロンに関し、既存ワクチンの有効性が低下すると予想した」と報道。中国本土でオミクロン感染は確認されていないものの、アフリカ、欧州、香港、オーストラリア、カナダなど世界に拡大しつつある。香港域内ではこれまでに、オミクロン感染者が3人確認され、他国からの入境禁止措置を拡大。経済活動の停滞が懸念される中、指数は後場途中から一段安となった。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国政府系デベロッパーの華潤置地(チャイナ・リソーシズ・ランド:1109/HK)が5.4%安、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が4.8%安、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が4.1%安と下げが目立った。
 セクター別では、エアラインや旅行代理店、カジノなどレジャー関連が安い。国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が3.4%、中国南方航空(1055/HK)が2.9%、同程芸龍HD(トンチェン・イーロン・ホールディングス:780/HK)が3.2%、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が4.1%ずつ下落した。
 香港拠点の金融や不動産、消費関連の銘柄群もさえない。恒生銀行(ハンセン銀行:11/HK)が2.1%安、HSBC(5/HK)が1.8%安、新世界発展(ニュー・ワールド・ディベロップメント:17/HK)が2.5%安、九龍倉集団(ワーフ・ホールディングス:4/HK)が2.0%安、利福国際集団(1212/HK)が7.1%安、周大福珠宝(1929/HK)が4.0%安で引けた。
 天然ガス関連セクターも売られる。中国燃気HD(中国ガス:384/HK)が20.2%安、華潤燃気HD(華潤ガス:1193/HK)が3.1%安、新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が2.4%安と値を下げた。中国燃気については、中間決算の2割減益も売り材料視されている。
 半面、半導体セクターは高い。華虹半導体(1347/HK)が5.6%、晶門半導体(ソロモン・システック:2878/HK)が3.8%ずつ上昇した。米ハイテク株高が追い風。昨夜の米市場では、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が4.1%高と急伸し、史上最高値に接近した。
 海運セクターも急伸。海豊国際HD(1308/HK)が8.5%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が4.8%高、中遠海運HD(1919/HK)が3.6%高で取引を終えた。
 一方、本土マーケットは4日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.03%高の3563.89ポイントで取引を終了した。自動車株が高い。医薬品株、海運株、証券株、小売株、ハイテク株の一角なども買われた。半面、素材株は安い。酒造・食品飲料株、銀行・保険株、不動産株、公益株も売られた。



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