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2022/03/09 13:27

香港前場:ハンセン2.2%安で4日続落、上海総合は1.1%下落 無料記事

 9日前場の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比454.64ポイント(2.19%)安の20311.23ポイントと4日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が156.43ポイント(2.16%)安の7081.37ポイントと6日続落した。売買代金は904億180万香港ドルとなっている(8日前場は848億6840万香港ドル)。
 世界経済の混乱を危ぐした売りが続く。プーチン露大統領は8日、西側諸国の制裁に対抗するため、一部原材料の輸出入を制限する法令に署名した。品目の詳細は不明だが、ロシアは石油やガス、希少金属、穀物などの主要輸出国なだけに、経済に対する打撃が大きいと予測される。中国は制裁対象に含まれなかったものの、世界のサプライチェーン分断により影響が及ぶことは必至だ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国スポーツ用品メーカーの李寧(リーニン:2331/HK)が10.4%安、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が9.0%安、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が8.3%安と下げが目立った。李寧については、ノルウェー政府系ファンド(SWF)を管理するノルウェー銀行(中央銀行)が7日、「新疆ウイグル自治区の人権侵害に加担した」として、李寧を投資対象から除外すると発表したことも売り材料視されている。
 セクター別では、非鉄が安い。新疆新キン鉱業(3833/HK)が9.6%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が6.1%、江西銅業(358/HK)が4.9%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が4.2%ずつ下落した。
 天然ガス関連の銘柄も売られる。華潤燃気HD(華潤ガス:1193/HK)が4.2%安、中国燃気HD(中国ガス:384/HK)が3.1%安、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が2.7%安、港華燃気(タウンガス・チャイナ:1083/HK)が2.2%安と値を下げた。
 中国不動産セクターもさえない。融創中国HD(1918/HK)が6.3%安、合景泰富集団HD(1813/HK)が5.9%安、碧桂園HD(2007/HK)が5.7%安、華潤置地(1109/HK)が3.1%安で引けた。
 半面、中国発電セクターはしっかり。龍源電力集団(916/HK)が4.5%高、中国電力国際発展(2380/HK)が3.1%高、華能国際電力(902/HK)が1.6%高で前場取引を終えた。
 一方、本土マーケットは6日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.07%安の3258.17ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が安い。医薬品株、素材株、自動車株、金融株、運輸株、インフラ関連株なども売られた。半面、発電株は高い。エネルギー株、半導体株、食品飲料株も買われた。


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